mukoyama blog

向山建築設計事務所 主催の向山博のブログです 

特別養護老人ホーム 豊栄の里 竣工

2010-03-04 05:35:17 | 特別養護老人ホーム
千葉県の特別養護老人ホーム「豊栄の里」の竣工写真をHPにUPしました。

今回は自分で撮りました。是非見てみてください。








もともとが田んぼで土地に余裕があったため平屋で計画ができた。

ローコストが最優先であることを考慮すれば2階建ての方が適しているが、平屋にして中庭を設け、外に出やすい豊かな計画にしたいという入居者のことを第一に考えている施主の希望を優先している。
周囲には田んぼや林が残り、住宅など小さめな建物が点在している程度。
全体を低く抑えることで中景にみえる山並みが妨げられることもなく、周囲に圧迫感を与えない優しいボリュームになっている。

ショートステイを含めた6つのユニット(10人が1ユニット)を、2つセットに1棟とし、背骨となる廊下を中央に貫通させている。
夜間は2ユニットを1人が担当するため、廊下を挟んで対照にあるもう片方のユニットの様子も垣間見れ管理しやすい平面計画となっている。

また50年に1度クラスの大雨を敷地横を流れる川に一気に流さないように敷地全体で雨水貯留する。建物全体が上がっているようにみえるが逆で、駐車場まわりを掘り下げて非常時に雨水がたまるようにしている。

まだまだ足りないといわれている特別養護老人ホーム。
計画的な妥協はすることなく、ローコストで建てる事に意義があると考えている。可能な部分はローコストを最優先事項とし、エアコン、サッシ、外装などすべて住宅用の物を採用しイニシャルコストを下げ、中庭からの採光で昼間は照明いらずであったり、壊れても量販店などで取り換え易いエアコンなどを採用することでランニングコストも下げている。

良い事例になればと思う。

現場検査

2009-11-30 06:25:27 | 特別養護老人ホーム
週末、特別養護老人ホーム豊栄の郷の現場のある千葉県の茂原までいく。


↑外周部はほぼ仕上げは完了している。


↑コスト削減のためもあるが、周辺の緑をなるべく遮らないように屋根まで低く抑えている。エアコンも量販店で売ってるようなの室外機なども露出で並ぶ。
コストに響く納まり上は何もできないが、可能な範囲で既製品の色の選定を気をつけている。




↑中庭


↑ユニットケア方式をとっている。
そのユニット内の共同生活室。ここで10人が1単位で生活する。
1棟に2ユニット廊下を挟んで対照に配置しているため廊下越しにもう一つユニットが向うに見えている。
夜間は2ユニットを1人で介護するため見通しがよいような平面計画としている。


↑同じ共同生活室の反対側左が各居室、右は中庭


↑事務室棟はまだ設備配管まわりの施工中。

今後は外構回りも進めていく。

鉄骨建て方

2009-09-21 12:28:01 | 特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム豊栄の郷の現場へ。
千葉県の茂原まで。

A-E棟まであり、渡り廊下でつながる構成なので
工程はずれながら順々に進む。
繰り返しのB棟の建て方が進む。
平屋であるが、さらに周りの緑に囲まれた環境に圧迫感を与えないように
低く納めるように気を付けた。



棟ごとの間には中庭が広がる。


コストが厳しいため、住宅用のアルミサッシやエアコン、サイディングなど使います。
世の中、数が不足しており実現することが大事な施設です。

鉄骨原寸検査

2009-08-10 06:30:52 | 特別養護老人ホーム
金曜日に特別養護老人ホームの鉄骨の原寸検査に木更津の工場に行ってきました。
原寸検査は工場で原寸で各おさまりを確認していきます。。


加工前の材料です。
軽量鉄骨で平屋の建物ではありますが、延床面積2,900㎡分です。
思いのほかコンパクトでびっくりしました。


細かい部分まで加工のしやすさ、現場での留めつけやすさなど、原寸で確認していきます。写真は長い建物を構造上いくつかに縁を切るエキスパンション・ジョイントの納まりを確認しています。

次は建て方前の工場加工完了時に製品検査にまた来ます。


木更津まではバスです。アクアラインであっという間です。
帰りのアクアラインから。
バスの窓が汚れててぼんやりとフィルターがかかったように・・

地鎮祭続き

2009-06-18 05:07:01 | 特別養護老人ホーム
地鎮祭が続いた。

千葉県の茂原の特別養護老人ホーム豊栄の郷の地鎮祭が行われ、設計者として参加してきました。
昨年1年かけて進めてきた3つの物件がたて続けに現場に入りました。
特養は来年3月竣工引渡しです。

地盤改良中で、前日雨でぬかるんでいるため敷き鉄板がされていた。



会場はちょうど中庭部分に配置されていました。

長屋門

2008-08-29 08:10:38 | 特別養護老人ホーム
現在実施設計中の特別養護老人ホームの計画地の横に
立派な長屋門と蔵を持つ古い民家があります。
現在は使われていないので着工後に借りて現場事務所として利用させていただく
予定になっています。
ただ、その長屋門は解体予定とのこと。立派な門です。
以前は使用人も住んでいたほどです。
どなたか古材としてでも構いません、引き取って頂ける方を
募集しております。
古民家再生の団体などにも問い合わせて、調査に入る予定です。


↓長屋門


↓長屋門の軒

特別養護老人ホーム

2008-07-15 01:56:26 | 特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームを設計している。
ユニットケア方式の平屋である。
周りは田んぼが多く、計画地も現状田んぼである。
本日敷地を見てきたが、青々としている稲が風になびき美しい。

地盤が緩い。不動沈下対策のために地盤改良が必要である。
川沿いであるため地下水位も高い。予算に対して基礎、地盤にかかる
割合がおおい。
本来なら2階建てなどにして基礎をコンパクトにすべきかもしれないが、
平屋にして中庭などを設け、外に出やすい豊かな計画にしたい
という入居者のことを第一に考えている施主の希望を優先している。
その他の部分はすべてローコストを最優先事項としている・・・。


年内着工をめざして、現在は開発許可申請の事前協議中である。
広い敷地は魅力的ではあるが、
雨水貯留の条件(大雨の時、敷地内の雨水をすぐに流さないための処置)など
いいことばかりではない。