mukoyama blog

向山建築設計事務所 主催の向山博のブログです 

神木本町の家 1年点検

2011-03-30 23:04:57 | 神木本町の家
神木本町の家の1年点検を行いました。

室内外ともに左官仕上げですが、地震後でありながらも目立ったヒビもなく安心しました。
一部塀や壁などの塗装の補修部分などを日を改めて施工会社に対応して頂くことになりました。

地震、余震のこと詳しく聞くとほとんど揺れなかったとのこと。
なかなか構造上の安心感を感じてもらうことは通常少ないので良かったです。

話しはそれますが、
片瀬山の家ではジーバという制震装置を採用しました。

はじめの地震、余震のゆれについても聞いてみたところ、発表される震度より体感的に揺れは小さいとのことした。
これについても効果があるようです。
ジーバは免震装置ほど大掛かりでもなく、
通常入れる筋交いの留め方の部分で出来ることなので、興味のある方には今後も使っていく価値はあるようにおもいました。


雑誌掲載

2011-03-29 06:20:53 | 向原の家
本日3/29発売の

「最高の間取りをつくる本」エクスナレッジ出版

に自宅である向原の家が掲載されています。



My HOME+の再掲載です。
裏表紙にして頂きました。

拝見して頂ければ幸いです。


今週末、極楽寺の家「渡辺篤史の建もの探訪」の撮影です。
桜の時期にあわせて頂きました。
週末は少々まだ早そうなので満開の時期に改めていくつかのシーンを撮影して頂けるそうです。

私は立ち会わないので今から放送が楽しみです。放送は5月になるとおもいます。
また報告します。


つくば眼科クリニック

2011-03-25 06:20:56 | つくば眼科
23日に震災後ようやくつくば眼科クリニックの現場にいきました。

茨城県の中では被害が少ない地域ですが、それでもつくばエクスプレスから見える瓦屋根の家の多くが棟瓦の破損などでブルーシートが屋根に掛けられていました。

震災後は茨城県ということだけで建材が届かないなど混乱していましたが、多少なりとも状況が見え説明が可能になったこの段階でお施主様に立会いただき、現場の進捗状況と工程が依然として読めない状況であることを説明させて頂きました。

一般的に工程の流れの中で施主に材料の素材、色などの確認を段階的にとっていくのが通例ですが、発注が早ければ早いほどよい、早くても搬入されるかわからない状況を踏まえて、ほぼすべての材料を決定して頂きました。

開業などのタイミングが見えない状況はお施主様にとっても不安があるかと思います、可能な限り早く引き渡せるように頑張っています。


屋根面は葺き終わっています。壁も一部ガルバリウム鋼板の平葺です。


外部の庇は鉄骨造です。

庇のある部分の壁は杉板貼りです。こげ茶色に塗装予定です。色もサンプルに試し塗りし決定して頂きました。換気口となるベントキャップ等の色をあわせて決定します。


震災のあった次の日に上棟した薬局棟です。
余震もあるなか大変だったと思います。
現場の気合を感じました・・。

東北関東大震災

2011-03-19 23:14:42 | 日々のこと
この度の大震災、津波等で被災された方々にお見舞いを申し上げると共に、
不幸にもお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げます。
今現在も家族と会えない方々、一日でも早く再会できることを心から祈っています。
しばらく不安の中での生活が続くと思われますが復興にむけて頑張ってください。
自分にも直接的、間接的に力になれることがあると思います。
また建築を建てる仕事に携わる者としても何か力になれることがあれば行動していこうと思います。

上馬の家 上棟

2011-03-11 03:40:04 | 上馬の家
上馬の家が上棟しました。

上棟のスケジュールが設計を請けた段階で決められていました。
何とか予定通り上棟が出来たことでホッとしました。



2階リビングの前のバルコニーには隣地駐車場の桜の枝が飛び込んでくる勢いです。
花見の時期は最高でしょう。


車をおける前面スペースの奥、1階は広い土間になっています。


もともと駐車場の一部だった敷地ですのでこんな立地です。
面白い風景です。
こちらからどう見えるか、中からどう見えるか、
現場に入った今もより良い案へと、引き続き検討中です。

矢の口の家現場

2011-03-09 06:41:05 | 矢の口の家
昨日矢の口の家の現場に。

外壁、内壁の合板などはまだですが、だいぶ空間が見えてきました。


屋根の打合せを設計、監督、大工、板金屋の立会のもと確認しました。

屋根の向き、勾配、内樋と複雑な部分があるため図面だけでは分かりにくい意匠、防水の意図をつたえ、安全な納まりを確認。その場所を見ながら屋根下地の上で打合せ。


駐車場棟の9mの梁も搬入。隣のワゴン車が小さく見えます。
大型のトラックでは前面道路までは入れないので近くで別のトラックに乗せ換えるなどして搬入してもらいました。
8mで分割することで乗せ換えは不要になるとのことでしたが、構造上梁せい30mm大きくなり天井もその分下がると聞いていました。
たかが30mm、されど30mmです。頑張って頂きました。
10日にはこちらも上棟です。
当初は鉄骨造の計画でしたが、コスト削減で木造としました。
スパンが飛んでも木造で何とかなることが多いです。

古河

2011-03-08 06:49:33 | 住宅
親戚がもつ年に数回しか使わなくなった住宅がある。
木造住宅の設計で有名な建築家の吉田桂二氏の設計。
茨城県の古河市に多くの作品があるうちの一つである。
幾つかの棟が緩やかに連なり豊かな表情をみせる。


門を入ったところから

親戚が夏の花火と年末年始に集まる場所として使っていたが
そろそろ手放したいということになり土地、建物で売ることになった。
1年ほど前から不動産に出していたようだが、買手が見つからないとのこと。
話しを聞いてるうちに建築家設計の物件だということを知る。
土地のサイズが365坪と大きいことから、建売業者などがはいり解体、土地の分割が行われることもあり得る。事実近所でもミニ開発が行われた区画がある。
築22年で解体されるにはあまりにももったいないので、
どうにか出来ないかと、いつも不動産関係をお願いしている仲間と実物を見に行った。



多少の傷みはあるものの
室内も丁寧に設計されたことが良くわかる。
なんとか残せないものか自分が動ける範囲で動いてみたい。
もちろん自分は不動産屋ではないので、限界があるのだが・・。

以前も200年住宅についてブログで書いたように、建替えのサイクルは日本は平均31年。これは建物の寿命ではない。
住み手の都合による。ただ、それは仕方がないこと、だからこそバトンリレーしたい。
建て主や建築家が思いを込めて作った家ならば、同感できる人は必ず居る。
そのような「想いが同じ人」でのバトンリレーできればと考えています。

建築設計に携わる人間として、土地に乗る上物を壊して設計することも少なくない。壊れるからお前の仕事が生まれるのだろうと言われても仕方がないですが、
設計以前に良い建築を見ることが好きであって、当然それは壊れてほしくないと思うものなのです。