イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

人間の創作

2012年11月03日 | イコン

 

時々、Eテレの高校講座を見るのですが

芸術の美術でヤノベケンジさんが高校生たちに立体を形づくることを教えていました。

マッチ棒とグルーガンを使って次々とマッチ棒を繋げて立体を作ります。

最後には高校生たちが作ったマッチ棒の立体作品をひとつに合体させて燃やしてしまいます。

私は最後に「合体」ときたかと思いました。

ヤノベケンジさんは私とほぼ同年代で

日本人がみんなで日本の社会を国際的にしていこうとした矢先に幼い時代を過ごしています。
希望あるよい時代を見ていた子どもたちだったのです。

個々に何かしているけれども、最後にはひとつになって昇華させる。
想いを成就させます。

マジンガーZや仮面戦隊ものが大ブームだったのも
「みんなで悪と戦う。みんなで」という部分がウケたんだと思います。

高校生たちの「炎上彫刻」は美しく燃えて
みんなの立体制作への想いや制作過程での様々湧いてくる気持ちは昇華されていました。

昨日の朝、食事の時に母が話してくれました。
母がテレビかラジオで聞いたらしく、私は詳しいことは知らないのですが、
どこかでの展示の話です。

戦争中に日本人捕虜となった方々が
何もない収容所で
木の葉やゴミくずを使って
龍やコブラのようなもの、動物などを作っていたそうです。

それらがどこかで展示されているそうなのです。

母はたいへん感激して「人間は極限の時でも、何かしら楽しみを見つけて創作しようとする。
だから芸術というものは決してムダなものではない。
あなたも心して創作しなさい」と言うのです。

また「当時、自分の楽しみで作っていたものが、時代を越えて見た人に訴えかける。
有名な芸術家とか名前があるかとか…そういうことではない。
その訴えかけてくるすばらしさが芸術そのものだ」と言うのです。

母は日本画家の祖母から芸術家たちの心を
いろいろと教わりましたから
本当の表現や精神性を理解しているのだと思います。

大事なそれらはどこで展示されているのだろう?

やっぱり、表現の本当の先生というのは
今まで生きてきた先人たちでありますね。

先人たちのしてきたことや残してきたものから
私たちは教わります。

 


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