高き夢 つらぬく月を こきおろし 崩れ散りゆく 蟇ぞうたてき
*これは確か、ツイッターを初めて一番はじめに発表した自作ですね。私撰歌集ですから、最初の計画では、わたしが収集したいろいろな人の歌をツイートしていくつもりでした。半ばボットのような感じでね。自作を交えるのは少しだけのつもりだった。
それが途中から自作の歌があふれだし、今は他の人の歌を出すのは、一日に一回が通例になっています。大火の派手なつぶやきはやるし、葡萄式部の詩片などもあるし、どこが私撰歌集なのだという感じになっていますね。
タイトルを変えてもいいのですが、何となく今の感じにこだわって、続けています。そのうち状況が変わればタイトルも変わるかもしれません。
まあ、タイトルにムジカの名がついているのは、一応ツイッターの責任者はわたしだからです。それも今はだいぶ無視されていますが。
感じているでしょうが、この活動は、大火と獅子とわたしの三人がメインでやっています。今の時点ではほかのものが主体をやっていますが、いずれまた、大火と変わるでしょう。
いろいろなものがこの媒体を利用しますがね、主としてやっているものはこの三人だと思ってください。
表題の作はこういう意味ですね。
高い夢をつらぬいている月の心を知りもせずに、頭から馬鹿だと思い込んでこきおろして、それがために崩れ散っていく、ひきがえるのような馬鹿の、あまりにおろかなことよ。
馬鹿というものは、美女というものを馬鹿だと思い込んでいるのです。それでなければ自分が困るからです。馬鹿でなければ、自分の所に来ないからです。ですから昔から、美人は馬鹿なものだとするために、あらゆる嘘をついてきた。
それがこの世界の常識のようなものにもなっていたのですが。真実はそうではない。かのじょは非常に賢かった。高かった。人間を超えた夢を持ち、それに向かってたゆまず努力していました。
そんなかのじょの姿がまるで理解できず、ただ単純に馬鹿だと思い込んで、簡単に引っかけようとあらゆる馬鹿なことをした。そしてそれがために自分が崩れていく。なんと頭が悪いのでしょう。
頭のよいものなら、自分の思い込みが間違いなのではないかということくらい、考えられるはずだが、そんなこともできない。
馬鹿というものは、自分が賢いと思っているのですよ。自分が馬鹿なのだとは、露も思っていないのです。