ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

凡庸

2017-09-21 04:21:19 | 短歌





凡庸の 川のみをこそ くだりきね けふくだされし 神のことわり





*「ことわり」は「断り」ですね。「理」ではない。通告とか、拒絶という意味です。

「こそ」~已然形の係り結びがあります。強調の意ですが、よく命令形と勘違いされる。ここはわかりやすいですが、たまに「こそ」が省略されていると、命令形として読まれている時があります。気をつけましょう。

凡庸の道ばかりを下ってきた。そして今日、神に通告が下された。

もう来なくていいと。

まあそういう感じです。凡庸というのは要するに、痛いことは何もせず、勉強から逃げてきたということです。凡人が楽だと言って、いいことや高いことは何もしてこなかったのです。

その凡人が、普通に善良で何も悪いことはしないのならいいのだが、そういうものに限って、努力して勉強している者に嫉妬する。ちゃんとまじめにやっている者は、それなりのいいことがあり、きれいになってくるものですから、それを妬むのです。

何にも努力しない自分を棚にあげておいて、あっちのせいにして、嫌なことをしていいものを盗み、自分をいいものにしてしまう。凡人という人種には、そういうものが多いのです。

反論はできないでしょう。もう実例を嫌というほど見てきたはずだ。

一見美しく、立派なことをした人間だと見えるものの中に、ほとんど何もしたことがない馬鹿がいるという人間を、たくさん見ましたね。

そういう凡庸な人間たちが、世界を滅ぼしたのです。何も努力しないで、自分だけをよくするために、神の愛をひっくり返し、全部自分の思い通りにしようとして、世界をだいなしにしたのです。

弱い人間、まだ何もわからない人間の振りをして逃げることはできない。あまりにもひどいことをしたことを、世界中の人間に見られてしまいましたから、もうごまかすことはできません。

そして、凡庸の闇にすだいて、高い努力を何もしてこなかった馬鹿は、とうとう神に断られるのです。もう愛するのはいやだと。

何にも努力しない人間は、そのままでいると、そういうことになるのですよ。いいことをして進んでいく人間を妬んで、邪魔ばかりする嫌なものになる。そして全部を駄目にしてしまい、皆に嫌われるのです。






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