かしのみの いちにんまえの 恋くらい したけりゃ告れる 位を持てよ
*また彼の歌です。大火というのがアンタレスのことで、試練の天使の名前のひとつであることは、もう周知のことでしょうが、彼がツイッターで暴れまわっているので、この歌なども覚えている人はいることでしょう。
ツイッターではたくさんの歌が歌われていますが、読者の人たちが覚えている歌と言ったら、たいてい大火の歌でしょう。「告る」なんて俗語もふんだんに使い、現代っ子にはすっと入って来て覚えやすい。
この自在さが彼の魅力です。
「樫の実の」は「ひとつ」とか「ひとり」にかかる枕詞ですね、それを「いちにんまえ」に結び付けるのは、応用です。枕詞もそう硬く考えることはない。こういう自在な歌では、かなり常識をはみ出しても、それが返っておもしろくなります。そういうのが魅力になる。
一人前の恋くらいしらければ、自分の気持ちを告白できる、自分の位をもてよ。
位というのは、要するに、男としての実力、くらいの意味でしょうね。それなりのことをやってきて、できることがあり、それを自信たっぷりにやっている男には、確かに、「位」という感じのものがある。
それくらいのものを持っていたら、あんな美人にも声がかけられるというものです。
女性に声をかけるにはどうしたらいいかくらいの、ノウハウは持っているでしょうから。
何にせよ、男はやらなければ何もないということです。実戦経験があれば、いいことになる。
彼はあの雄弁さと積極性で、あらゆることをやってきていますからね、かのじょに強引に声をかけることくらい、お手の物なのです。
男というのはときに、ずうずうしいくらい自分を出さねばならないのですよ。それくらいできるようになりましょう。