誰が言い出したのか知らないが、
「35歳限界説」というものがあるらしい。
転職も結婚も、積み重ねてきた経験というプラス要因を、
年齢というマイナス要因が上回る、
その分岐点が35歳というのだ。
この説に取りつかれたような30代前半の
男性公務員の話が新聞の片隅にあった。
「真面目だけがとりえ。職場の花形部署にて
必死に頑張りましたが、結果という事実を出せず
焦るばかり。婚活も同じです」
「35歳限界説は理にかなっていると思うようになりました。
そんな状態で、年齢を重ねることに恐怖心を抱いています」
また別面には、損保大手の元常務執行役だった人の
こんな話が紹介されていた。
「62歳で会社人生に区切りをつけ、妻と旅行したり、
テニスをしたりと、悠々自適に過ごしていました」
「しかし、60歳代後半に入ると、会社の先輩やテニス仲間の
悲報もたびたび。妻も体調を崩し、自分の残りの
人生について考えるようになりました」
「元気で自立していられるのは80歳までとすると、
人の役に立てるのは10年余り。もやもやしていた時、
見つけたのが介護付き有料老人ホームでのパート勤務。
70歳を迎えた誕生日から働き始めました」
「人は限られた時間を生きています。私は目的を持って
残りの時間の一部でも、世の中のために使いたいと思う。
どう使うかは、自分次第ですからね」
付け加えて、アメリカの心理学者による
「流動性知識」と「結晶性知能」の話。
前者は「新しいことを覚えたり、問題を推理したり、
解決したりする知能。若い人ほど新しい技術や
テクニックをすぐに覚え、あっという間に上達する」
「20歳ぐらいまではぐんぐん伸び、その後は
年齢とともに下降する」
後者は「過去に蓄積した知識や判断力、
技能を使って日常生活に応用していく能力。
60歳ぐらいまで上昇し続けていく」
若き人 嘆くなかれ
鉢にきれいに咲くもよし
水中にしっかり
根を張るもよし
青空を堂々と従えるもよし
人生100年時代 君の思うがままだ!