Toshiが行く

日記や趣味、エッセイなどで描く日々

冴えないおっさんに油断するな!

2020年07月20日 16時38分50秒 | エッセイ
妻と長女が、IKEAで何か買いたいものがあるというので、
2人を車に乗せていった。つまり、アッシー君。
一緒に店内を回る気はさらさらない。
IKEAに限らず、デパートなどでも決してついて回らない。
およそ男にはさして縁のないものを見て回るわけだから、
苦痛以外の何物でもない。
                                         
    以前、鎌倉へ行った時、小町通りで言い争いを
    されていた老夫婦を見かけたことがある。
    何かお土産を買おうと店を見て回られる奥さんに、
    ついて回るのが苦痛なご主人が不満たらたらで、それが原因のようだった。

妻も長女もそのあたりは、すでに心得ており
「自分で時間潰しといて」と言うや、さっさと店内へ。
もちろん、こちらもどう過ごすか事前に計画を練ってきた。
まず、IKEA周辺をウオーキングする。いつもの御笠川沿いから
コースを変えたと思えばよい。
そのついでにBООK ОFFへ行く。IKEA駐車場から
歩いて20分程度だろう。これも確かめておいた。
            
    さて行動開始。目指すはBООK ОFFだ。
    予想通り20分ちょっとかかった。
    そして、脇見もふらず文庫本のコーナーへ。
    すぐに目に留まったのがジェフリー・アーチャーの
    「メディア買収の野望」上下巻。
    おっ、そのすぐ横にフリーマントルの「消されかけた男」があるぞ。
    思わず、にんまりだ。
    これは東西冷戦時代の英国情報部の敏腕スパイ、チャーリー・マフィンもの。
    このチャーリー・マフィン、40過ぎの、スマートさの欠片もない
    中年のおっさんで、名門校の出身でもない。
    新任の部長からは疎まれ、若い部下からは侮られる組織内の厄介者、
    そんな扱いを受けているのである。
    だが、チャーリーは「無能な上司にムカつき、
    無能な部下にイラつき」ながらも
    敵を鮮やかに出し抜き、時に味方さえ欺いて、
    したたかに生き抜いていくのだ。

このチャーリー・マフィンものはシリーズ化されており、
手に取った「消されかけた男」(1997年発刊)を第1話に、
「魂をなくした男」(2013年発行)まで15話ある。
職場で「上司にムカつき、部下にイラつく」サラリーマンにとって
チャーリーの活躍は、ささやかながら溜飲の下がる思いとなるはずで、
それが人気の一因となって長期シリーズとなったのだろう。
            
    実は、1~15話まで全部読んでいるのだが、
    かねがねもう一度読んでみたいと思っていたのだ。
    それが、たまたまBООK ОFFで目に留まったというわけだ。
    シリーズものが他にないか探すと、第9話の「報復」、第10話の「流失」、
    それぞれ上下巻があったので、これも買った。
    それでジェフリー・アーチャー2冊、フリーマントル5冊、
    合わせて7冊となった。

まさに、ウオーキングの足取りも軽くIKEAに戻った。
ウオーキングに約50分、それに本を買うのに要した時間が20分程度。
だが、女性2人はまだIKEA店内だった。
家を出たのが朝の10時半頃、そして家に帰りついたのが夕方6時だった。

   冴えない爺さんは、少々「イライラ、ムカムカ」のていだ。

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