The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

クロ・デ・パプ

2006-01-31 23:14:49 | ワイン
Zooのブラインドでポール・アブリルのシャトーヌフ・デュ・パプを飲みました。
この造り手は現在、息子のヴァンサンが中心になっているとの事・・・良い、悪いはともかくとして、RP氏にはかなりうけが良いようです。

味わいは豪華絢爛たる酒躯を誇り、オリーブや熟したチェリーやプラムのフレーヴァーにミネラルや強いスパイス感を楽しめます。汁気の多い果実実は濃縮したブル・ピノそのものであります!

シャトーヌフの土臭さやある意味の素朴さもありますが、その味わいは実にセクシーでソフィストケートされています。

この手のシャトーヌフ・ド・パプの代表例はシャトー・レイヤス又はアンドレ・ブリュネルのレ・カイユー・キュベ・センティネール等になるのでしょうか?

このようなローヌワインにはわたくし、感心させられる訳であります!
とにかく、美味しかった!!

クロ・ド・ヴージョ

2006-01-29 12:05:04 | ワイン
先日のZooのクロ・ド・ヴージョ特集のラインナップは面白かった。
02’グロ・フレール、03’アルヌー、02’シャトー・ド・ラ・トゥールと続いて、ブラインドで一休み・・・
一休みで意識朦朧の所へ矢継ぎ早に、02’ティボー・リジェ・ベレール、03’ジャック・プリュール、と話題性の多いアイテムで最後を〆る・・・なかなかでありました。

グロ・フレールのちょっと状態の悪さには残念!
アルヌーの一直線さと濃厚さ、シャトー・ド・ラ・トゥールの滋味の豊富な軽さの対比がなんとも見事!!
ファーストヴィンテージにして、見事に完成されたヴージョを世に出した、リジェ・ベレール将軍の子孫の一人!ティボーには大拍手であります。
しっかりとした、落ち着きのある、実の詰まったクロ・ド・ヴージョでありました。

最後を飾ったジャック・プリュール!
03’においても、濃密にしてエレガント!鮮烈なクリムゾンのフルーツの中には、持つべき資質と、複雑なニュアンスを全て持ち合わせています。
今飲む美味しさと、果てしない将来性・・・
このワインは、だからブルゴーニュの兆児と持て囃されるのでしょう・・・

イトウゾ氏には御馳走様でした!!

ジャック・フレデリック・ミュニエ

2006-01-23 22:06:01 | ワイン
シャンボール・ミュジニーには、三つの至宝といえる畑があると言われております。それはグラン・クリュのミュジニーとボンヌ・マール・・・それにプルミエのレ・ザムルーズと言う事になります。

この三つの至宝を全て所有するシャンボール・ミュジニーの造り手は・・・
もちろんヴォギュエ、それとあのジョルジュ・ルーミエ・・・
そしてジャック・フレデリック・ミュニエであります。

ミュジニーのヴォギュエに次ぐ2番目の所有者にして、ボンヌ・マールとレ・ザムルーズをも所有するこの造り手・・・他の二つの造り手の輝かしい歴史と比べれば、目立つ事のない、控えめな物と言えるでしょう!

00’のボンヌ・マールを飲みました!
程よいクリムゾンの色合いで、花系の美しいトップです。微かなハーブとみずみずしいレッドチェリーの熟したアローマ!味わいは低めの温度で、出だし好調!!しかしながらグラスの中でほどけ出すと、ある線から生気を失います。
柔らかくエレガント・・・ボンヌ・マールの力感よりは、シャンボール・プルミエのしなやかさです。

コストにも濃慣れがあれば、テロワールの投影に手を挙げるのですが・・・
良い畑なんで、しょうがないのでしょうか?

81’デュクリュ・ボーカイユ

2006-01-20 00:04:15 | ワイン
『ボルドーに始まり、ボルドーに帰る』てな事、言いますよね・・・

実は81’ガヤのバルバレスコのヴィンテージ繋がりで、81’デュクリュを出しました。もちろんガヤも素晴らしかったのですが、81’ボルドーという難しいヴィンテージを考え合わせると、デュクリュは大成功と言えるでしょう!

さらにコストの点を考えますと、デュクリュはガヤの2倍お得という事になります。
皆さんいかがでしょう?

濃厚なガーネットの色合いに、ミネラリーなトップ!焙煎コーヒーやナツメグ・・・熟したブラックカラントに微かなハーブィーなニュアンス!
甘くとろけるようなフルーツには適度な酸味の下支え!味わいにも奥行きがあり、思索的なイメージが・・・練れてます、美味しいです、素敵です・・・

こんな感じ、イタリア-ノで出来ますかね?

もちろん82’サン・ロレンツォもえがった!!

そう言えば、81’はわたくし・・・盛岡帰還の年でありました。
提供のタケトッティ-氏に大感謝であります。

今は亡きマテオ・コレッジア

2006-01-18 22:14:05 | ワイン
ピエモンテづくしのガヤ古酒の前に、マテオ・コレッジアの99年のロエロ・ロッケ・ダンプセイを出しました。
赤と黒のマフィア柄・・・
畑を拡充するために、岩盤を破砕中に大きな岩が頭に当たり、若くして命を落とした、稀代の天才醸造家・・・見事なまでに端正なロエロを造りあげます。

濃厚なクリムゾンレッド!甘いトップノーズ、煮豆のニュアンス・・・
ヴィオレットのエレガントな花の香り、熟したカラントのアローマ!!
穏やかで、甘く、奥行きのある、本格的なバローロを彷彿とさせる見事な酒躯・・・
とてもロエロとは思えません!

マテオ・コレッジアはこの他に、ネッビオーロ・ダルバ・ヴァル・プレティとバルベーラ・ダルバ・マルンが充実!!

特にマルンは、この世の物とは思えない程の素晴らしいバルベラ!!
なんとも惜しい人を亡くしたものであります。