The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1997 ジュブレイ・シャンベルタン コンブ・ドュ・ドュシュー ドニ・モルテ

2015-10-29 22:48:38 | ワイン
まあ95’ラヴォーの陰に隠れてしまったけれど、この表題のワインを皆さん本当に気合いを入れて飲んでくれたかが心配だ。

と言うのも、今となってはこのワインこそ幻のワインと言ってもイイ代物だったのだ。
しかもヴィンテージは1997年、ドニ・モルテが世の中で評価され始めた、正にその時代のワインなのだ。





で、ナゼに幻か?と言いますと、この『コンブ・ドュ・ドュスー』♪
舌を噛みそうなこの名称のジュブレイ村名なのだが、2003年で単一のボトリングは中止となり、2004年以降は『メ・サンク・テロワール』として、ほかのリューディーのものと一緒に使われるようになったのだ。

そしてドニ・モルテは2006年の一月に非業の死を遂げたのは皆さんご存知の通り。
出しちゃったのだから、引っ込まないのは重々承知だけれど、ともかくどこを探しても見つからないワインだ、と言うことだけは、ここでハッキリさせておく。

これは村名だけど、ともかく妖しい香りで、ラヴォーやシャンポーなどのプルミエよりもキャラクタリスティックだと思う。
しかしながら、果実はナヨッとして、今時のナチュレの様相で、オレが飲んであげなきゃ!と、男心をくすぐるワインなのだ!

表現がどこかアラヌ方向へ逸れたけど、まあそうゆうことなのだ!
無いものねだりの子守唄・・・このワインを飲んで、鼻歌を歌って忘れるしかない!ということなのだ。

1995 ジュブレイ・シャンベルタン ラヴォー・サン・ジャック ドニ・モルテ

2015-10-27 23:21:42 | ワイン
ここのドメーヌのフラッグシップは?と聞かれれば、2つのグラン・クリュと言うのかもしれない。
しかしながら『シャンベルタン』は別にして、ワインとしてのスケール感に於いてをや、表題のワインが『クロ・ド・ヴージョ』の上を行くかもしれないと思うのだ。

前回の1999年もそうだったけれど、豊かなタンニンとそれを支える充実した酸味とエキスは、比較的穏やかなものが多いここのプルミエでは出色の出来映えだと思う。





もちろん、1995年でさえも未だに先がある代物で、さてあと何年待てば解けるのか?と、痺れを切らしそうなイキオイだけれど、骨太なブル大好き派には何よりのものになるに違いない。

今回は『97’ジュブレイ・コンブ・ドゥスー ドニ・モルテ』も並べて飲めたが、ラヴォーがいかにヴァン・ド・ガルドであるかが良く分かるのだ♪

代替わりは、そうせざるを得なくて起きたことだけど、その評価はともかくとして、このドニの造りをそう簡単には拝めないゲンジツが辛い!と思うのはワタクシだけだろうか?

1998 ブルゴーニュ・シャルドネ ドニ・モルテ

2015-10-25 23:43:40 | ワイン


今回のワイン会の唯一の白ワインです。


説明するまでもなく『ドニ・モルテ』はジュブレイ・シャンベルタンの造り手ですので、さてこの白はどこのシャルドネか?となるわけだ。
漏れ聞く話ではディジョンの近郊のデ村の標高400メートルの石灰岩質の斜面畑で造られているとのことなので、フィクサンより北の地所ということになる。


そうなると、さぞかし繊細で酸バランスのシャルドネとの思いが強くなるわけだけれども、あにはからんや、濃厚かつ薫り高いシャルドネだった。
へたをすれば、ボーヌの村名をも凌駕するイキオイなのだ。


これにはパパジイの面々もビックリで、何杯かのリターンをしていた御仁がいるのを、ワタクシは見逃さなかった。
それにしても『ドニ・モルテ』お主は凄い!と言わざるを得ないと言うことだ。

『ドニ・モルテ』のお友達?

2015-10-24 16:49:15 | ワイン
この表題が今回の『パパジイの会』のテーマだ。
どんな流れでこんなテーマになったかというと、その理由は前回の『パパジイ』まで遡らねばならない。
それは前回の『パパジイ』のトリを務めたのが『99’ジュブレイ・シャンベルタン ラヴォー・サン・ジャック ドニ・モルテ』だったのだけれど、それがまた美味しく飲めて、辛口の参加者からも珍しく高評価のコメント出まくりの会話の中でのことだった。
なんとそのワインを持ち込んだ珈琲店主氏が『95’も持っているよ♪』と無防備にも言ってしまったではないか!
そうしたところに、間髪入れずに『次のテーマはそれにしましょう!』と誰かが言った、そこへジブンも余計なことをのたまわってしまったのだ・・・
すなわち『そういえば97’コンブ・ド・ドゥスーあったかな?』などと(汗)
で、この表題のテーマは決まり!そして以下↓の流れとなったわけ。



それにしても今回は、見事にテーマに即したワインが、よくぞここまで集まったものだと感心する。
そして上手いこと流れもできていた。
これから少しずつコメントを書き込むけれど、2005年にこの世を去った『ドニ・モルテ』!
こうして飲んでみて、なんとも惜しい人、素晴らしい醸造人を失ったものだと、今更ながらに思うのだ。

まあ今回の『パパジイ』は最後の最後までおまけ付きだったけれど、いろんな意味で楽しかった♪
まずはそんなことで、今少しお待ちあれ、では・・・

2013 アルボワ・ルージュ キュベ・トラディッション ドメーヌ・ヴィエ

2015-10-22 09:14:07 | ワイン
誰かがこの階段を『天国への階段』と呼んだそうな、それは飲みに飲んで、最後に〆の飲みでこの階段を上るから。
ここ最近ワタクシもこの流れがとみに多くなっている。
そしてしこたまナチュール飲んで、昇天するのだ。
前にも言ったけど、既に80年代には『クロ・ド・ラ・クーレ・ド・セラン』を飲んでいたし、90年代の初めには『キュベ・ラピエール』も飲んでいた。
しかしながらそれからのセレクトの中心にあるのは、いつも従来型のワインであった。
ではなぜ今ナチュールなのか・・・?
それは一言では言えないが、敢えて言うならば、そうゆう緩く染みる優しいワインを欲するカラダになってきたのだろうと思う!
PP高得点だったり、ぶっちぎりのグランクリュは、飲むチャンスがあればあったで拒みはしないけれど、今となってはジブンからダボハゼのように食いつきはしないのだ。
そして昨日もその階段を上ってナチュールを飲む、そのワインが表題のワインだった。





アルボワの粘り気のある粘土質の土壌から生産される3種の黒葡萄、ピノ・ノワール、トゥルソー、プールサールをステンレスタンクで発酵させ、そのまま10ヶ月の熟成、そして亜硫酸無添加で瓶詰めしたとのことだ。

色合いは13年にして、すでにアンバーなニュアンスが見えている。
40%のピノがワインの味わいの中心にはあるけれど、12.5%のアルコールはブルピノの凝縮感とめりはりに一線を画している。
どこかシャロネーズのピノを連想させ、プールサールの地場感が独特のニュアンスを惹起し飲み手を喜ばす。
正しくこのワインは食中において、その真価を発揮するのだろう。
フランボアーズにレッドカラント、さらにはプラムの果実香を漂わせ、薬膳を思わせるジンジャーと何かしらの香草がそれに続く。

ワインを飲んで、カラダが良くなったと思うのは、全く盛っての自己都合のカンカクだけど、悪くなったと思うのよりはイイのだろう!
また階段を上って、ナチュレを求めて彷徨うこころ、ワインヒートの拘りは尽きないのだ。