今度は、2号機の屋上に高濃度の汚染水が存在していました。一番酷いのが、大物搬入口の屋上です。
特に画像を東電資料から引用したこのポイントです。
水質調査箇所 Cs134 Cs137 全β Sr90 H-3
① 2号R/B屋上(北) 200 650 920 10 ND(<100) H27.1.16
② 2号R/B屋上(中) 340 1,100 1,900 12 ND(<100) H27.1.16
③ 2号R/B屋上(南) 300 990 1,900 20 ND(<100)
H27.1.16
④ 大物搬入口屋上 6,400 23,000 52,000 分析中 600 H27.2.19
⑤ 大物搬入口竪樋(東) 920 3,200 9,700 分析中 ND(<100)
H27.2.18
この屋上のデータを見て驚愕しているのが、この屋上に存在している放射性物質で圧倒的な量なのが、全βであることです。
ここでの放射性物質は、原子炉からメルトアウトして溶け出して、地中⇒海中に流れ出ているものでなく、事故当時の爆発などで飛散した可能性が高い放射性物質であると、東京電力は判断しているようです。
よいですか、しかも、この全βのうちストロンチウム90は1%から2%。他は違う放射性物質です。そしてこの全βはセシウムの倍程度は存在しているということです。
これは福島第一原発の屋上で確認されていることから、大気放出されているものが似たような割合であった可能性が否定できないということです。
セシウムのみに気を取られている人。
ストロンチウムは土壌調査してもセシウムよりかなり少なかったと安堵されていた人。
こういう方々に、この大気中に全βが相当量、当初爆発で出ていたことをどう考えうるのかということです。
実は、我々は今回の福島第一原発事故が起こしつつあると思われる放射能被害の原因について、その解明の糸口に、初めて立った時点かもしれません。
何度も、このブログでも、α線核種、β線核種の危険について考えていましたが、その片鱗となる情報が認識できるようになるのかもしれません。
とにかく要注意です。
しかし、こういうことを書いていても、その意味を被曝を回避していたと言っていた人々のうち、どのくらいの人が認識するのか。
最近の、貴女達の反応の鈍さを考えると、本当に考え込みます。
これからが、本番なのに、日本人は甘すぎる、愚かで駄目な人たちだと、深くため息をついています。
合掌。
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原子力に反対する 100 個の十分な理由 ~100 gute Gründe gegen Atomkraft~
ボーナス #102 チェルノブイリ
チェルノブイリの原子炉事故は数え切れないほど多くの人びとの生活を破壊した。
チェルノブイリ原子力発電所(ウクライナ)での破局的な大災害の後、ソビエト連邦は約
80 万人の「リクビダートル」を災害警防と処理作業のために派遣した。そのうちの 90%以
上が現在では傷病者である。原子炉事故から 20 年経過した現在までに、「リクビダートル」
として派遣された父親が傷病で死亡したため、1 万 7 千のウクライナの遺族は国からの保
護を受領している。
1990 年から 2000 年の間に、白ロシアにおける癌発症率は 40%上昇し、WHO はホメリ
地方だけでも 5 万人の子供たちが生涯の間に甲状腺癌を患うであろうと予想している。流
産、早産、死産が事故の後、劇的に増加している。原子炉付近に住んでいた 35 万人の住
民は、永久に自身の故郷から引き離された。
このシリーズは、実は理由が100に加えて、16個ボーナス的な話が付け加わっています。ですから、そのまま紹介しますが、#101が一番最後になります。チェルノブイリという存在だけで、世界は原発を全廃すべきでした。悔やまれます。