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「なぜ三田医師を沖縄に招きたいのか」沖縄女性が主催する思い。だっげらいよん&だつるLINEスタンプ誕生!

2015-04-26 02:21:41 | 福島第一原発と放射能
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【 高線量の円盤様の塊を公園に埋める、放射性物質をドローンで官邸に飛ばす、東京で相次ぐ奇妙な放射能事件 】

【「子宮ガンかもしれない」医療知識もある女性が、東京からタイに移住するまで数年の葛藤 】

【 最新データでも、震災前より10パーセント程度は増加した福島の急性心筋梗塞について  】

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三田医師との沖縄講演は開催まで、3週間に迫りました。まず主催を言い出した沖縄県民の女性から、開催する思いが届いたので、お読み下さい。

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今回、避難者でもない私が、なぜ、三田先生や木下さんを沖縄にお招きしたいと考えたのか、

その理由について書かせていただきます。

私はもともと沖縄出身ですが、首都圏に住んでいたことがあります。
首都圏と比較した沖縄の県民性の違いは、大体わかっているつもりです。
 
私の思う沖縄県民は、大らかで、細かいことを気にしない人が多いです。
有名かもしれませんが、「なんくるないさー」という方言があって、
「なんとかなるさ」という意味で、沖縄らしいと思う言葉の一つです。
戦争でのつらい体験が背景にあると思うのですが、
これがどんどん乱用されて、考えるべき問題も考えなくなっている人が増えているように思います。
他県に比べて沖縄は学力が低いです。
そして、経済的な問題は非常に大きく、ある程度目をふさがないと暮らしていけない、ということもあります。
国から色々と押し付けられやすい状況にあると思います。
 
加えて、沖縄の人は、他者を助けたい、という気持ちが強いと思います。
被災された方々を助けたい、という気持ちがあるものの、
放射能問題の複雑な部分、テレビ等で報道されない部分にまでは、残念ながら考えが及ばず、
福島の雪とかお米とか、間違った支援に至ってしまうのだと思います。
 
県内大手スーパーでは、東北・関東の食材が普通に売られていますし
何も疑わずに買っていかれる方も多いです。安さにも弱いです。
内部被ばくは確実に進んでいると思います。
実際、身の回りでも、木下さんのブログで拝見するような、
若い方の突然死や心臓疾患、甲状腺疾患、原因不明の体調不良も耳にします。
救急車もほぼ毎日目にします。(以前はめったに見かけませんでした。)
 
多くの沖縄県民にきちんと届いていない、正しい情報を知ってほしい。
放射性物質による健康被害について知ってほしい。
事故前と同様に暮らしている場合ではなく、みんなで考えるべき大きな問題があることに気づいてほしい。
沖縄県民が無関心でいるのは危険であることに気づいてほしい。
 
そういった思いから、ぜひ三田先生と木下さんをお招きしたい、と考えました。
 
学力や経済力に関係なく、誰でも考えられることだと思うのです。
私だってそうです。単純に気になったのがきっかけでした。
放射性物質って、学校でも病院でも危険とされているのに、
なんで原発爆発事故が起こっても大丈夫と言えるのか、謎でした。
 
いろいろ情報を得て、最初はしんどかったです。
今まで気軽に食べていたものが食べられなくなったり、
買い物もいちいち考えないといけないですし、安さでは選べなくなりました。
いつか子供を、自分が住んでいた首都圏に連れていきたい、などと思っていましたが、それも叶わぬ夢となりました。
 
でも、必ず慣れますし、未練もなくなります。
選ぶべきものが絞られているので、余計なことを考えなくなりました。
経済面でも、無駄な買い物が減りますので、さほど苦しくなったとは思わないです。
食べ物に気を遣うようになって、以前より健康になりました。
(仕事では、私自身の体調不良による病欠がなくなりました。)
テレビや雑誌ばっかり見ていた私が、今ではほとんど見なくなって、時間を有効に使えていると思います。
 
国や首都圏から与えられるものに甘えず、信じすぎず、みんな一人一人が自分の頭で考えるようになってほしいですし、
(実際、私自身、木下さんの講演会をきっかけに変わりました。)
放射能問題を考えることが当たり前の世の中になってほしいです。

そして、沖縄だからこそ出来ることは何なのか、沖縄県民みんなで考えていけたら、と思います。
 

  【5/17(日) 三田茂医師&木下黄太講演会in沖縄】

  12時30分開場/13時開演(15時15分終了予定)

 開催場所 沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」1Fホール(那覇市西3-11-1)

 申込&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/277410/

   

  なお基本はこくちーずによる申込をお願いします。それが難しい方は、メールなどでの対応も致します。

 メールでの申込先:houshanoubougyo.okinawa@gmail.com

  「こくちーず以外のお申込みの場合は、①お名前(ふりがな)、②お子様連れの場合の人数、③託児・母子観覧席の希望、をお知らせください。」「託児につきましては、お客様都合の当日キャンセルはご遠慮ください。託児キャンセル料が発生する場合がございます。」

  なお、問い合わせの電話番号も設定していますが、こくちーずやメールなどネット上で対応可能な方は、その手段で極力、問い合わせてください。 電話:080-1107-0876(10時から17時限定。)


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福島県鮫川村指定廃棄物焼却実証実験を止める仮処分訴訟についての報告が、青木泰さんから寄せられました。これは、夏ごろに結審となりそうです。今、話題の"仮処分"。気になりますね。

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鮫川村 仮処分裁判 現状と今後に向けてのご報告


2015年4月25日  報告:青木泰

鮫川村指定廃棄物焼却実証実験の運転差止めを求める仮処分訴訟のご報告です。

今回は3つの点についてお知らせさせていただきます。
①  現状の仮処分をめぐる状況と今後について
②  債務者側が提出した契約書について
③  廃棄物資源循環学会で岩見億丈医学博士が報告した53~78%の根拠資料の件

<現状の仮処分をめぐる状況と今後について> 債権者:堀川宗則 債務者:国
 すでに記者会見や先日の学習会の中で、皆さんに坂本弁護士の方から4月15日の結審は、延期され、後二回審尋が続く事が、報告されています。

 今後の日程は、以下の通りです。 
・5月25日(月)16時30分~第6回審尋
・7月6日(月)16時~第7回審尋が行われ、
 第7回審尋をもって結審することになったことが報告されています。

 当初は、4月15日の結審を受け、あとは事後処理だけを行うことになっていました。
それが延びたのは、裁判官が、債務者側である国に対して、債権者側が提出した第5準備書面への反論がないかと助け舟を出したからです。
 
 行政がらみの裁判の場合、日程通りに終わる場合もありますが、住民側の意見に対して、行政側の意見内容があまりに稚拙で、的が外れている場合、裁判官が裁判期間を延長させて、行政側に意見を述べさせることは、良くあります。言ってみれば100mの競争だったはずが、裁判官が200mに延長させるのです。

本件仮処分の場合も、最初は3回ぐらいで終わるとされていたのが、既に5回を過ぎています。

最大の論点は、共有農地に今回のように焼却炉を建設する行為は、処分行為に当たり、全員の了解がなければ進める事ができないか点にあります。

債権者(=原告)である堀川宗則さんは、共有農地の地権者18名の内の一人ですが、全員の了解を得ることなく、今回のような指定廃棄物の焼却という実証事業を進める事ができるのかということです。(後掲レジュメ参考)

この点について、まず裁判所で確認する事ができなければ、そもそも堀川さんの訴え自身、受理される事がありません。その意味でこの論点は、最初の関門でした。

しかし、仮処分の裁判で、住民側が勝利するためには、その点だけでは、勝利を確実にする事ができないというのが、弁護士さんのご見解です。

行政が進めてきた鮫川村での実証実験を前にして、仮処分でストップさせるためには、今それを止めさせねば、環境や人の生命にとって取り返しのつかない事態が起きることを示す必要がある都言うことでした。

そこで債権者第4準備書面では、「爆発」問題を持ち出し、国=環境省の対応を批判しました。環境省が爆発事故をいまだに認めず、爆発事故について事実を認めないまま、安全策を取ったと主張していることを批判しました。

爆発の事実を認めていないということは、爆発防止への対処策が、取れていないということです。そのまま焼却実験を続ければ、再爆発の可能性すらあります。再発の危険性があることを主張し、直ちに実証実験を中止することを主張しました。

また鮫川での実証実験は、指定廃棄物という高濃度の放射性廃棄物の焼却実験です。当然焼却によって、ガス化し、微細化した放射性物質は、環境中に放出され、それを吸った人に内部被曝による影響をもたらすことになります。

その意味で、鮫川村での実証実験は、焼却した放射性物質をどの程度バグフィルター等で捕獲し、環境中への放出が除去されているのかが問われていました。またそもそもそのことを確認するための実験だったわけです。

ところが、宮古市の岩見億丈医学博士らが鮫川村での実証実験のデータから計算すると放射性物質の除去率は、53~78%ということでした。この点を債権者第4、第5準備書面で記載し、このような危険な実証実験は、直ちに止めるように求めたのでした。

第5準備書面では、この岩見論文は、廃棄物資源循環学会に論文として提出され、発表されていたことも、付け加え、その論文も書証として提出しました。

この発表会では、バグフィルターを備えれば放射性物質を燃やしても99.99%除去できるという環境省発表の論拠を提出していた2人の学者も参加していました。国立環境研究所、大迫政浩廃棄物資源循環センター長と高岡昌輝京都大学教授です。そこに出席していた青木泰もその場の報告を行なっていました。(廃棄物資源循環学会研究発表会 環境省の『バグフィルターで、99.99%除去論』を批判発表)

今回の準備書面では、その報告も添付して学会レベルでも環境省の主張は破綻していることを示しました。これらの論点に対して、裁判所が環境省に反論の機会を与え、そのため裁判が伸びたというのが実態だったと思います。

日程上は、一気に審尋があと2回も増えましたが、債権者側が提出すると言っていた契約書問題と、放射性物質の放出量の根拠データの提出期限を5月25日にし、環境省側の提出期限を7月6日にしたということです。

契約書のところで指摘しましたが、今年度分の契約書は、裁判所にも提出されていません。その契約書の期限がどのようになっているかが、出させてみないとわかりませんが、鮫川村での実証実験は、堀川宗徳さんが今回の仮処分を請求していなければ、どこまで引き延ばし、また形を変えて(たとえば中間貯蔵等の用地)借地し続けたかはわからないと、私は考えています。

<債務者側が提出した契約書について>
 債務者側である国が、これまで裁判所に提出していた契約書は、地権者のサインと印影は、プライバシー保護を名目に、伏字になっていました。環境省の言い分は地権者18名のうち、堀川宗則さんともう一人の地権者を除く16名は、同意を取っているという主張でした。

しかし共有農地の登記簿等を調べると、その16名の地権者の内、4名は亡くなっていた事が分かりました。16名の同意を得ているというのは、環境省が嘘をついていたことになります。

そこで、改めて伏字を明らかにした契約書を裁判所に提出するように第4回の審尋で、求めたところ、国は当初は嫌だといっていたのが、裁判官に促され、契約書を第5回の審尋直前に出してきたのです。

4月10日ごろに提出してきた地権者と日立造船(契約書は、最初は環境省との契約ではなく、請負業者である日立造船との契約でした)、地権者と環境省との契約書は、印影が隠され、しかも複製コピーしたものでした。

 契約書は1年単位であるため、都合3回分の契約書が交わされ、その筆跡の比較や反論書の作成に時間がかかるため、4月15日が、結審となっていましたが、それまでには間に合わないため、結審後それについては、文書を提出させてもらうということになっていました。

ところで、この契約書は、まとめると次の問題がありました。
① 複製コピーであり、実物ではない。
② 印影が隠されている。-3回目の契約書は、地権者の自筆ではなく、プリンター文字であったため、印影が隠されていたことも含め、契約書は、実物であるか確認するすべがない。
③ 死亡した4名の地権者については、共有農地の相続の行方が不明なまま、一人の相続人の名前で署名がなされていた。したがってこれらは登記簿上の名前でないものによる偽の契約書であった。提出する契約書としては、問題があり、しかもその偽の契約書に基づき、お金が振り込まれていれば、環境省によるそのような処理事態問題。
④ しかも契約書は、2015年(平成27年)3月31日までしかなされていず、すでに2015年4月1日に入っているのに、現時点での契約を示す書証は提出されていない。
―契約をせず、実証実験をやっていることになり、契約書の提出が必要。この契約書の内容は、判決の行方を左右する大変重要なポイントになる。当然今年度分の契約書を提出させる必要があるが、その契約上の期日はいつまでになっているのかーはたして、環境省がこれまで行ってきた2015年秋までの契約にしているのか、それとも環境省のHPでにおわせている2015年7月末なのか。
以上のような問題点がある事が分かりました。

<廃棄物資源循環学会で岩見さんが報告した53~78%の根拠資料>
この間、論議になっていた、鮫川村での実証実験のデータから岩見億丈医学博士らが計算したものは、1件は、75.2%の除去率。もう1件は、53%~78%の除去率となっています。75.2%については、先にその計算根拠についての論文は、提出していたため、今回は、53%~78%でしかないという計算値の報告です。

廃棄物資源循環学会で発表された53~78%の件ですが、これは、債権者第5準備書面でも、甲25号証として提出していますが、その計算根拠となる文書が添付の文書です。

 この元データは、環境省の廃棄物・リサイクル対策部指定廃棄物対策チーム(平成26年5月30日)作成の「仮設焼却施設の運転状況(3月18日~5月9日)」の文書の表1焼却対象物の処理量と焼却灰の生成量と表2の焼却対象物と焼却灰のセシウム濃度です。

 それを抜粋して計算したものが、鮫川焼却実験計算値の一覧表です。2点について添付いたします。
ここでは、運転期間を4回に分け、「3・18-4・1」「4・2-4・11」「4・21-4・25」「5・7-5・9」それぞれ回収率が77%、53%、78%、66%になることが一覧表で示されています。

以上鮫川村の指定廃棄物焼却の実証実験への仮処分の現状をかいつまんでご報告しました。

記者会見でも青木は、発言させていただきましたが、国が直接行なう今回のような実証実験事業は、自治体(市町村や都道府県)が行なうものではないため、これをチェックすることは、住民監査や住民訴訟ではで来ません。

今回は地権者の一人である堀川宗則さんが、環境省による違法な焼却施設建設と稼動によって、私有権すら犯され、環境上も多大な影響を受けることに対して、異議を唱え、仮処分申請することによって、チェックできることになりました。

日本の場合、今回のような違法で、個人の権限すら侵す行為に対しても、それが国や行政が絡んでくると、多くの場合、結局黙認する例がほとんどです。

その意味で堀川さんの訴えは、環境省による指定廃棄物の焼却の危険な実態を明らかにし、鮫川村を出発にした指定廃棄物焼却の問題点を、大きく明らかにしつつあります。

このように鮫川村の仮処分請求訴訟は、きわめて重要な訴訟ですが、この訴訟の費用は、現状ではわずかなカンパを除いては、堀川さんがほとんど支払っています。
ぜひ鮫川・汚染問題を考える会(http://samegawa.jugem.jp/)
にカンパをお願いいたします。

まだまだ予断は許されませんが、一刻も早く実証実験を終了させてゆきたいと考えます。

皆様よろしくお願いします。

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来週土曜に三重県津市でもいよいよ開催!  

 【5/2(土)木下黄太・チェルノブイリ講演会in津(三重県)】 

  『チェルノブイリ原発事故から29年、日本の明日を考える』(現地映像上映もあります)

  申込先⇒komuroyutaka@gmail.com

     「以下は明示してお申込下さい。申込者名・居住自治体名・連絡先電話番号・必要枚数・全ての同行参加者名・参加者ごとに避難移住者や未成年等の記入。」

 

  5月2日(土) 13:30 開場/14:00 開演  津市中央公民館ホール(津センターパレス 2階)

   参加費 1,000円 (避難者、移住者、18歳未満の方は無料)

   アクセス   津市大門7番15号津センターパレス2階

   近鉄・JR 津駅より バスで約10分(三重会館前下車)

   近鉄 津新町駅より バスで約8分(三重会館前下車)

   津なぎさまち(津新港)より バスで約5分(三重会館前下車)

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