俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ブラックバス(続生態系)

2013-08-04 11:15:47 | Weblog
 あちこちの湖でブラックバスの駆除が行われているが、これは絶対に成功しない。仮に99%を駆除できても、つまり1,000尾の内990尾を駆除しても、ほんの10尾が生き残れば繁殖するからだ。放っておいても生態系のバランスによって淘汰されて一定量以上に増えることは不可能なのだから、むしろ新しい資源として活用してはどうだろうか。
 ブラックバスは海魚のスズキから進化して川魚になっただけにかなり旨いらしい。ところが駆除しようとする公務員はこのことを隠そうとする。それはブラックバスが旨いということが知れ渡れば駆除に反対するグループが増えるということを彼らは恐れるからだ。 現在のやり方は役所が駆除費を予算化して駆除している。反対派が増えれば予算が削減あるいは廃止されかねない。そうすれば仕事を失う。だから駆除反対派を親の敵のように毛嫌いする。明らかに、駆除することではなく駆除作業という仕事を守ることが目的になっている。
 駆除反対者の多くはブラックバスの「魚権=生存権」を守れなどと主張している訳ではない。食資源・レジャー資源であるバスが無駄遣いされていることに怒っているのだと思う。
 役所はできもしない駆除から手を引くべきだろう。むしろ釣り人や漁師に開放して、更に名物料理を育てることに協力することが最善の対策だろう。そうすれば税金を1円も使わずにブラックバスを減らし、同時にレジャーと漁業と食文化に貢献して地域振興にも繋がる。役人共から無駄な仕事を取り上げるだけでこんなに良いことずくめになる。

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