公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

偶数の素数は2だけだから……

2018-01-15 14:28:00 | 整数
 



 1と、その数自身しか約数を持たない自然数を「素数」といいます。ただし、1は素数から除外します(理由はかなり複雑)。                    ゆえに、一番小さい素数は2ということになります。                     また、2以外の偶数は、1と自分自身の他に、2という約数を持ってしまうので、素数ではなくなります。よって、2以外の素数は全て奇数です。                     それでは問題です。                     平成29年国家一般職(大卒)より。数的推理というより、数学ですねぇ。まずは、-315を右辺に移項して、文字式を因数分解して、この式から、(a+b)も(a+c)も、315の約数だなあと分かります。315の約数(正の約数)って何個あるのかなあ?と気になりますが、公式がありますね。これです。よって、315は、正の約数を12個持ちます。なので、(a+b)(a+c)=315から先は、こうなります。ただし、一番小さい素数が2で、その次に小さい素数が3ですから、(a+b)は、5以上。2つは消去できます。この次がハイライトです。                     残った数は、全て奇数です。ということは、a=2です。なぜだか分からない方は、もう一度この記事のはじめの方を読み直してみて下さいね。                     素数は、ただ1つの例外を除いて、全て奇数です。(例外は2)よって、2つの素数の和は偶数になるはずです。なのに和が奇数なのだから、必ず2という素数が含まれているのです。a=2と決まると、bもcも決まります。3通りあります。正解は、肢2です。                     ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 公務員系資格(公務員試験)PVアクセスランキング にほんブログ村

平均の速さ②

2018-01-11 07:45:00 | 教員採用試験




いろいろな平均の速さの問題を集めました。                                             Ⅰ  片道12kmの道のりを、行きは平均時速4kmで、帰りは平均時速6kmで歩いた。往復の平均時速を求めよ。(富山県教員採用試験)前回の公式より、Ⅱ  太郎さんは、家から駅までの道のりを行きは時速6km、帰りは時速4kmで歩いた。往復の平均時速はどれだけか、正しいものを①~⑤から一つ選んで番号で答えなさい。①時速4.8km②時速5km③時速5.1km④時速5.2km⑤時速5.4km(京都市教員採用試験小学全科)                                        Ⅰ  の、行きと帰りの速さが逆になっているだけ。正解は肢①。                                        Ⅲ  12km離れたA町からB町へ行くのに、行きは平均4km/時で歩いた。往復の平均の速さを6km/時にしたい。帰りは平均でどのくらいの速さにすればよいか。(とある問題集)帰りの平均時速をxとすると、正解は12km/時。公式を使うときは、距離(この場合は12km)は関係ないので、解くときには12は無視できるのでしたよね。                       では、最後に、公式が使えない問題です。                       Ⅳ  A町からB町の間には上りの区間と平地の区間と下りの区間があり、上りの区間と平地の区間の距離は等しく、下りの区間は上りの区間の3倍の長さがある。いま、上りを3km/時、平地を6km/時、下りを9km/時の速さで行ったとき、平均の速さはいくらになるか。①5.0km/時②5.4km/時③5.6km/時④5.8km/時⑤6.0km/時(とある問題集)                       ある区間を往復している訳ではありませんし、全ての区間が同じ長さでもありませんので、きちんとやるしかありません。距離は、l+l+3l=5l(km)。かかった時間は、よって、正解は、肢⑤です。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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平均の速さ①

2018-01-07 09:24:00 | 教員採用試験




「私はイチゴのケーキが欲しい」と、「私は、ケーキのイチゴが欲しい」は、どう違うのでしょう?                   前者は、ケーキを欲していますし、後者は、イチゴを欲しているのです。                   イチゴのケーキは、あくまでも「ケーキ」であり、ケーキのイチゴは、「イチゴ」なのです。だから、「平均の速さ」を求めよといわれれば、我々は、「速さ」を求めなければいけないのです。                    速さは、距離÷時間をして求めるのですね。Xkmの道のりを、行きは時速Akm、帰りは時速Bkmの速さで往復した。このときの平均の速さはいくらか。正しいものを1つ選び番号で答えなさい。ただし、単位はすべて[km/時]とする。平均という修飾語につられて、肢5を選んではいけません。A+Bは、距離ではありませんし、2は、時間ではありません。この人は、Xkmを往復したのだから、2Xkmという距離を進んだ訳です。では、往復にかかった時間はどれだけでしょうか?だから、正解は、肢4です。                   実は、この式は、往復の平均の速さを求める有名な公式なのです。必ず覚えておきましょう。距離のXが、約分で消えましたね。つまり、この公式を使って平均の速さを求めるときは、距離はどうでも良いのです。まとめておきます。また、誤解のないように言っておくと、これはあくまでも往復のことなので、ほな、さいなら。あっ、ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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暗算でどうぞ

2018-01-02 11:53:00 | 速さ




あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。                    ある製品が直線状のベルトコンベアにX(m)の間隔で配置され、一定の速さで運ばれている。図のように、検査員がベルトコンベアの横に立っていたところ、1分当たり3個の製品が通り過ぎていった。また、検査員がベルトコンベアの進行方向と同じ向きに、毎分20mの速さで移動していったところ、1分当たり2個の製品を追い越した。このとき、X(m)はいくらか。①2m②4m③6m④8m⑤10m(平成29年地方上級より)                     先に正解をいうと、20÷5=4なので、肢②です。                     まず本問は、ベルトコンベアで製品が流れてくるので、流水算かな、と思う人もいるかと思いますが、それは勘違いです。なぜなら、検査員は、ベルトコンベアに乗って移動する訳ではないからです。                     ベルトコンベアに乗って移動する製品がA君、検査員がB君で、2人が同時にジョギングを始めたくらいの感じで本問をみて下さい。そうすると、こうなりますね。「検査員がベルトコンベアの横に立っていたところ、1分当たり3個の製品が通り過ぎていった。」ということは、検査員は、1分当たり2個の製品を追い越した、ということは、ところで、検査員は毎分20mの速さなのだから、それにしても、毎分20mなどという速さで歩こうとすれば、あまりに遅すぎて、かなりストレス溜まりそうです。                   時速にすると、1.2km/時。大人が普通に歩くと4km/時。小さな子供と手を繫いでゆ~くり歩くと2km/時。野球のピッチャーからホームベースまでが、確か18.44mだったと思うのですが、1分で20mというのは、実際に可能なのかどうか?とりあえず、ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村年末、母親の入所している特別養護老人ホームに行って来ました。部屋の窓から、畝傍山が、とてもよく見えます。