5月のDVDは面白い作品に確率よく出合った。
「ノーボーイズ・ノークライ」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
2/12009/韓国・日本
監督:キム・ヨンナム 脚本:渡辺あや 主演ハ・ジョンウ 妻夫木聡
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/7f/24f997c14b10d98715b88e2c9c084ea0.jpg)
「チェイサー」のハ・ジョンウ目当て、プラス「ジョゼと虎と魚たち」の脚本
を手掛けた渡辺さんに期待してレンタル。
韓国と日本の間をただ一人船を浮かべて密輸させられているヒョングと、
闇組織の下で日本側で受け取るパシリのような仕事をしている亨。
ひょんな成り行きから二人は資産家の娘を組織から匿うことになる。
娘は父親を探し当ててくれたら大金を支払うという条件を出す。
この珍客二人を連れ亨の家で過ごした数日間を色濃く描く。
母親に捨てられ一人なんとか生きてきたヒョングは、家族が大勢いても
自分より悲惨な亨の生活を知る。
痴呆症状のある母親、妹は3人の私生児を産み、その内の一人は重症児、
と彼らの生活を一人背負っていた。寡黙で不器用なやり方だけどヒョングは
亨に気持ちを重ねていくことができた。ヒョングが武骨な所作で病気の子を
抱いて砂浜を散歩させるシーンが印象的だ。それがあまりに似合ってなくて
だが限りなく優しくてヒョングが愛おしくなる。(まったく自然な演技で
この役者の上手さに舌を巻く)
ラストに近く組織に戻る(死を覚悟する)シーンで、ヒョングは亨に何気なく聞く。
ヒ 「この子ども等の中でもし誰かを置いて行くとしたら誰を置いてく?」
リ 「○○だな」
ヒ 「どうして?」
リ 「人懐こくて丈夫だから。こいつなら一人でも生きて行けるから」
・
・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/cd/7a206fddc5f86fe5f59e292d28865531.jpg)
という、亨の返答にヒョングは長年の母親への憎しみが氷解していく。
そして、母の愛情を知ったヒョングは亨とその家族を守るため身代わりと
なって組織へ赴く。
こんな状況を飄々と、可笑しささえ誘って描く。いい作品でした![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
「空気人形」2010/日本 是枝監督 ペ・ドゥナ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/40/108365d809626ad532eb9e9ab2270c9f.jpg)
大ファンのペ・ドゥナ主演。あの「リンダリンダ」のペのヌードはショック
だったけど・・・ウェスト綺麗に括れてました![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
生の女性との感情のもつれが面倒な気力活力減退の男の慰め用に
精巧に作られた人形が感情を得て動き出す。
是枝監督の言わんとするところは大雑把には分かるつもりだが
あの、”取り出して洗浄するシーン”がどうしてもいただけないのだ。
理屈はともかく、あのシーンが脳裏に気持ち悪く残ってしまうのだから
致し方ない
あれは映像的に不用だと思う。
「キングス&クィーン」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
2004/フランス
監督:デプレシャン 脚本:ロジェ・ボーホ 主演エマニュエル・ドォヴォズ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/7f/1e928223b248c7ec9814832e2442a262.jpg)
エマニュエル・ドォヴォズ経路で探してレンタル。
「リード・マイ・リップス」(別ブログ記事あり)の彼女を思い描きレンタル
してみたけれど、なんと全く真逆のキャラではないか![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
さすが女優キレイじゃん!!(口元が難だけどネ)
役柄も”美しい人”という設定で、「リード・・・」の印象が強いだけに
なかなか馴染めずにいたのだが・・。
作家である父は病死する前に最後の作品を残していた。
その内容を編集者に渡す前に読んでしまった娘(エマニュエル)は、驚愕の事実を
知ることになる。これには私も鳥肌がたった(身に覚えがある)
そう、ここに到達するまでの4/3以上を費やす場面を撮るためだったら
この女優を起用する意味はあまりないのだ。ここにきて”合点!”がいく。
父を敬愛する娘と娘を愛する父という知的な親子の間柄だったのではないか。
この作家である父は、知的で感情を抑えることが出来且つふんわりとした
女性らしさも併せ持つ娘を気に入っていた、はず。
だが、最後に執筆した作品の中で娘への憎悪が辛辣に書かれていた。
高慢で冷淡・・・・そんな言葉が随所に並べられている。
そういえば、とそれまでの映像を振り返ってみる。
非の打ちどころがないように見えた女性像、しかしどこか??が見え隠れ
した箇所もある。その「あれ?」と違和感を感じたシーンが鮮やかに蘇える。
そう、私も娘の雰囲気に騙されていたんだと気付く。だからこそのこの女優なのだ。
このシーンで、私は暫し記憶がタイムスリップした。
私が(娘)で母が(父)・・・・
私が(父)で娘が(娘)・・・・
の場合に当て嵌まるのではないか?
もしかしたら、これが特別ではなく、こんなふうにとんでもない誤解を
親子でしていたかも(しているかも)知れないではないか。ゾーっ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock1.gif)
娘の元同居者マチュー・アマルリック
が精神を少し病んだ役
もこなれている。この人がエマニュエルの息子に博物館で語るセリフの数々がとても
好きだ。キラ星のようにキラキラ光るセリフだった。
後日②へ続く。
「ノーボーイズ・ノークライ」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
監督:キム・ヨンナム 脚本:渡辺あや 主演ハ・ジョンウ 妻夫木聡
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/7f/24f997c14b10d98715b88e2c9c084ea0.jpg)
「チェイサー」のハ・ジョンウ目当て、プラス「ジョゼと虎と魚たち」の脚本
を手掛けた渡辺さんに期待してレンタル。
韓国と日本の間をただ一人船を浮かべて密輸させられているヒョングと、
闇組織の下で日本側で受け取るパシリのような仕事をしている亨。
ひょんな成り行きから二人は資産家の娘を組織から匿うことになる。
娘は父親を探し当ててくれたら大金を支払うという条件を出す。
この珍客二人を連れ亨の家で過ごした数日間を色濃く描く。
母親に捨てられ一人なんとか生きてきたヒョングは、家族が大勢いても
自分より悲惨な亨の生活を知る。
痴呆症状のある母親、妹は3人の私生児を産み、その内の一人は重症児、
と彼らの生活を一人背負っていた。寡黙で不器用なやり方だけどヒョングは
亨に気持ちを重ねていくことができた。ヒョングが武骨な所作で病気の子を
抱いて砂浜を散歩させるシーンが印象的だ。それがあまりに似合ってなくて
だが限りなく優しくてヒョングが愛おしくなる。(まったく自然な演技で
この役者の上手さに舌を巻く)
ラストに近く組織に戻る(死を覚悟する)シーンで、ヒョングは亨に何気なく聞く。
ヒ 「この子ども等の中でもし誰かを置いて行くとしたら誰を置いてく?」
リ 「○○だな」
ヒ 「どうして?」
リ 「人懐こくて丈夫だから。こいつなら一人でも生きて行けるから」
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/cd/7a206fddc5f86fe5f59e292d28865531.jpg)
という、亨の返答にヒョングは長年の母親への憎しみが氷解していく。
そして、母の愛情を知ったヒョングは亨とその家族を守るため身代わりと
なって組織へ赴く。
こんな状況を飄々と、可笑しささえ誘って描く。いい作品でした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
「空気人形」2010/日本 是枝監督 ペ・ドゥナ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/40/108365d809626ad532eb9e9ab2270c9f.jpg)
大ファンのペ・ドゥナ主演。あの「リンダリンダ」のペのヌードはショック
だったけど・・・ウェスト綺麗に括れてました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
生の女性との感情のもつれが面倒な気力活力減退の男の慰め用に
精巧に作られた人形が感情を得て動き出す。
是枝監督の言わんとするところは大雑把には分かるつもりだが
あの、”取り出して洗浄するシーン”がどうしてもいただけないのだ。
理屈はともかく、あのシーンが脳裏に気持ち悪く残ってしまうのだから
致し方ない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/down.gif)
「キングス&クィーン」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
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監督:デプレシャン 脚本:ロジェ・ボーホ 主演エマニュエル・ドォヴォズ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/7f/1e928223b248c7ec9814832e2442a262.jpg)
エマニュエル・ドォヴォズ経路で探してレンタル。
「リード・マイ・リップス」(別ブログ記事あり)の彼女を思い描きレンタル
してみたけれど、なんと全く真逆のキャラではないか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
さすが女優キレイじゃん!!(口元が難だけどネ)
役柄も”美しい人”という設定で、「リード・・・」の印象が強いだけに
なかなか馴染めずにいたのだが・・。
作家である父は病死する前に最後の作品を残していた。
その内容を編集者に渡す前に読んでしまった娘(エマニュエル)は、驚愕の事実を
知ることになる。これには私も鳥肌がたった(身に覚えがある)
そう、ここに到達するまでの4/3以上を費やす場面を撮るためだったら
この女優を起用する意味はあまりないのだ。ここにきて”合点!”がいく。
父を敬愛する娘と娘を愛する父という知的な親子の間柄だったのではないか。
この作家である父は、知的で感情を抑えることが出来且つふんわりとした
女性らしさも併せ持つ娘を気に入っていた、はず。
だが、最後に執筆した作品の中で娘への憎悪が辛辣に書かれていた。
高慢で冷淡・・・・そんな言葉が随所に並べられている。
そういえば、とそれまでの映像を振り返ってみる。
非の打ちどころがないように見えた女性像、しかしどこか??が見え隠れ
した箇所もある。その「あれ?」と違和感を感じたシーンが鮮やかに蘇える。
そう、私も娘の雰囲気に騙されていたんだと気付く。だからこそのこの女優なのだ。
このシーンで、私は暫し記憶がタイムスリップした。
私が(娘)で母が(父)・・・・
私が(父)で娘が(娘)・・・・
の場合に当て嵌まるのではないか?
もしかしたら、これが特別ではなく、こんなふうにとんでもない誤解を
親子でしていたかも(しているかも)知れないではないか。ゾーっ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock1.gif)
娘の元同居者マチュー・アマルリック
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
もこなれている。この人がエマニュエルの息子に博物館で語るセリフの数々がとても
好きだ。キラ星のようにキラキラ光るセリフだった。
後日②へ続く。