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”拘る”ということ・・・・埼玉県立近代美術館

2011年05月15日 | 美術展・本
この企画展、観ているうちに”拘る”ということを強く意識してしまう。
埼玉県立近代美術館企画展
「アール・ブリュット・ジャポネ展」~5月15日まで
(アール・ブリュットとは生(き)の芸術という意味だという)

この拘りは時に愉しそうだったり、辛そうだったりする。

愉しんで創り上げたであろう作品は、自由奔放であらゆる”制限”を
感じさせない豊かな創造の世界が広がっている。
荻野トヨさんの刺し子「ちゅーりっぷ」は見事に愉しい気持ちを謳歌しているようだ(好きだナ、このちゅーりっぷ!)

刺繍作品で近づいてアっと驚いたのは佐々木早苗さんの作品。
膨大な量の刺繍を施したため作品がでこぼこになっている。それが作品に不思議な
趣を与え一瞬にして虜になる。


方眼紙に設計図のような作品を残したのは山崎健一さん。
画像のような作品がズラリと並ぶとその精錬さに姿勢を正す。


ダンボールをキャンパスに見立て朱を背景に描かれた人物像その他のデザインは
ポップでありながら宗教絵のような厳かさがある。

全ての方の作品が素晴らしかった
作品に添えられた制作過程の解説を読むと更にその凄さが
倍増されて映ってくる。

「ちゃぐちゃぐ馬コ」


→「どらえもん」どらえもんどらえもん・・・と青の色彩で字のみで描く。
こういう作品が数枚並ぶとその場が一枚の素晴らしいアートとなる。

見ていて辛くなるような強い磁場を持った作品が多々ある。
この拘りはキツいだろうな、と見事な作品に驚くと同時に
人間の深さ、複雑さに対する畏怖も感じる。
我あるがままの気持ちを放出する・・凄い事だね。


下記に↓企画展の概要をそのまま転載させていただきました。
アカデミックな美術教育を受けていないひとたちが生み出すかたち。自由な発想と創るよろこびに充ちた作品には、人間の純粋な創造性を垣間見ることができます。文化の違いを超えて観るひとの心をとらえるアート、それが「アール・ブリュット(生〈き〉の芸術)」。2010年に国内から63人の作家が参加してパリのアル・サン・ピエール美術館で開催された好評の展覧会が日本に凱旋。本展は第11回全国障害者芸術・文化祭埼玉大会のオープニング企画です。

追記:
こちらの美術館は閑静な北浦和公園の中に在り、夏場などは大きな人工池で
水遊びさせたり(禁止じゃないよね?)木々の中を駆けたりと大人も子どもも楽しめそう。



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