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色彩の余韻にうっとり・・アニメーション

2019年10月10日 | 映画
「海のうた」2016
監督:トム・ムーア 脚本:ウィル・コリンズ
舞台はアイルランド。少年(兄)と少女(妹)と大型犬が織りなす展開が実に面白い。
母が海の妖精セルキー(アイルランドに伝わる妖精)という設定で、妹の方にそのその血が受け継がれている。
この妹が可憐で弱弱しい雰囲気でありながら(自然に)状況を打破していく。
この妹の、ふんわり受け入れながらも自己主張せず辛抱強く、結果流れを変えていく過程がとてもいい

兄(10才未満かな)の風情が「こらこら・・」とちょっといけない子を叱るような感じを纏い、
でも真っ直ぐな子で、こういう男の子は私のお気に入り
加えて画面に笑いを添えるのが大型犬のしぐさ。優しく無鉄砲なところが愛しいのだ。
そして自身が最も心奪われたのは風景の色彩表現の美しさだ。
 
鮮やかというイメージからはちょっとトーンを抑えたこの色合いがとても好みだ。
(細田守の「サマー・ウォーズ」のような鮮やかな色彩感も好物だがこれは更に大好物だ)
画面に向かって何か所もシャッターを押している自分がいた。

日本のアニメやディズニーとは一味違ったこのアニメーションの印象。深く優しい余韻が残る。
ちなみに米アカデミー賞長編アニメーション部門でノミネートされている(この年の受賞はベイマックスだった)


他に、色彩の印象が強く残る作品。
「夜のとばりの物語」2017
監督:ミシェル・オセヌット/コンピューターシルエットアニメーション

短編を6編収録。画像を見てのとおり抜群に色彩が綺麗。緻密な背景画、シルエットの動きも緩慢ながらしっかり説得力がある。
それぞれの物語も日本の”一休さん”のように変化球で困難を乗り切っていくお話です。「ほほぉ」と唸ります。


「ゴッホ 最後の手紙」2017 ポーランド/イギリス/アメリカ
監督:ドロタ・ユビエラ/ヒュー・ウェルチマン

なんとこの作品は全編絵画です。
画面の絵画に「声」を入れるという手法で、予測以上の出来だった。
画は動かずとも在りし日のゴッホの苦悩や佇まいが想像できる。
画像もしっかり微細に”ゴッホ”を伝えてくる。

もう一つ、これは可愛らしい作品です。
「ミトン」1967/ロシア

旧ソビエトの時代の作品で国民に親しまれた作品だという。
子犬を飼いたい女の子の可憐な心情を描いている。動きが本当に愛らしい
ぽッと優しい灯が灯るような作品です。


先週はアニメだけをレンタルしてみた。
各国のお国柄がよく出ているなぁ・・・・と感じる。
まだまだ、知らない良品がたくさんある。


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