「瑠璃色の刻」DC公演終わっちゃいました
おめでとうございます、お疲れさまでした。
赤坂でも頑張って下さい
(行けないけど
)
いい千秋楽だったようで、何よりでした。お天気も良かったし
みやちゃん(美弥るりか)以下、月組の皆さんが優しくて
かなと(月城かなと)担としてホッとしています
(月組生の皆さんについては、何の心配もしてませんでしたけどね…
但し、ごにょごにょPー
)
※ネタバレ大ありです。
この作品の何がイイって、それはセット
(そこか~い
)
舞台の半分を円く囲む、古城の螺旋階段状のセット。
(クイズ番組「Qさま!」に出てくるようなやつです。実在のシャンボール城に、螺旋階段があるそうですね。)
それを動かすことによって、色々な表情が出ます
セットは松井るみさん。
彼女のセットは、いつも作品の世界観にピッタリ
曲も素敵
カッコイイですよ~
作曲は玉麻さん。
なるほどね、と思いました。ちょっとwiki様で調べましたら、かの大駄作「仮面の男」も玉麻さんだったんですね
どうりで、
曲だけは素晴らしかったはずだわ
1幕2幕初め、みやちゃんがサン・ジェルマンの影(トートダンサーみたいな感じ)を従えたダンスも超カッコよくて
作品世界に引き込まれました
そしてフィナーレが付いてるのも良かったです
としくん筆頭の男役群舞
国王陛下もキレキレで踊り狂われてて
かなとくんも頑張ってて、袖で練習してる成果が出てたと思います
原田くんは、題材の選び方とか、セットの使い方とかのセンスはいいんですよね
内容もまぁ整ってる、という意味では悪くない。でも有名な偉人シリーズだと
編年体の年表のようなのがねぇ~
ツメが変なところで甘かったりするし
で、「瑠璃色の刻」
初見はお久しぶりの、かなとくん(月城かなと)で、お久しぶりのコスチューム物だし、
セットやら音楽やらカッコイイし
もうそれだけで
All OKな感じ
でもリピートすると、いろいろ見えてくるものでして
かなとくんジャックはビビリでヘタレで、みやちゃん(美弥るりか)シモンに誘われて、
ホイホイ付いて行くような子だったのが、貴族社会に出入りするうちに、いろいろな葛藤を抱えるようになり、
シモンと対立して、革命派に走る、という意外にも真っ当な感覚を持った子でした
なので、ジャック視点だと、成長物語として見ることができるので、まあまあ納得できるお話です
でもこのお話、みやちゃんファンには、不満がいろいろ、かも
くらげちゃんとの恋愛要素も無いですしね…
設定とか、ビジュアルは素晴らしいので、みやちゃんの麗しさを愛でる、という意味ではいいのかもしれないですけど。
一番はサン・ジェルマン伯爵になりすます、っていうのに、だいぶムリがある
予知とか予言とか、やっぱり言い抜けられなくないですかね?実際には出任せ言ってるわけだし
ジャックじゃないけど「いつまでも続くはずがない」し、裏でいろいろ小細工してるからこそ
続けられるんだったら、機密を漏らした人間を占うくらい、ナントでも言い抜けられたのでは、と思うし。
いっそのことシャンボール城で、瑠璃色の賢者の石が入った箱を開けた時に、玉に映るものが見えるようになっちゃう、とか
サン・ジェルマン伯爵に取り憑かれちゃった、とかにすれば、良かったような気がしますが
プロローグはシモンでなく、サン・ジェルマン伯爵として出てるそうですし、
あのセットと音楽と照明の中で、みやちゃんと影たちが、せっかく妖しく美しく踊って物語世界を盛り上げてるんだし
素材がイイだけに、なんか勿体ない
機密を漏らしたジャックの名前を言えなかったために、「ペテン師!」と決めつけられて権威や名誉が失墜したシモン=サン・ジェルマン伯爵。
責められ窮地に陥った彼を「お止めなさい」と救ったアントワネット様に、恩を感じるのはわかるけど、
処刑されるまで、アントワネットの側に居続ける理由としては、ちょっと弱い気がします
貴族を憎んでいたアデマールくらげちゃん(海乃美月)が、アントワネット様の側に残るのもウ~ン
って感じです
みやちゃん初め、月組生の皆さんのお芝居力は素晴らしかったですよ
としくん(宇月颯)ロベスピエール、るうちゃん(光月るう)ルイ16世、まゆぽん(輝月ゆうま)ネッケル、
さち花様(白雪さち花)アントワネット。歌と演技で、作品をグイッと締めてくれててホント凄いです
中でもアントワネット様が素晴らしくて
なんか色々と無駄な台詞があったり、流れが微妙だったりするのを、ねじ伏せておられました
後半保ったのは、さち花様のお陰じゃなかろうか、なんて
そういう意味でも、もうちょっとなんとかならなかったのかなぁ、と思います。
フランス革命を背景にすると、どうしても既視感ありまくり、になっちゃいますけどね
最初と最後をシャンボール城にしたのは、私的に妄想できるので、嬉しかったです
最初にシモンとジャックが忍び込むシーンでは、ビビリでヘタレなジャックが可愛かったし
最後、シモンを捕らえに来たジャックが「アデマールは見逃がして欲しい」というシモンの言葉を聞いて、捕らえるのを止めるのも。
ジャックとしては、革命がやりたかったわけではなく、公安委員になるのが夢だったわけじゃないですしね。
革命は成功したけれど、その場所にも居心地の悪さを感じていたのかも。
それで3人で何処かへ逃げるんだろうな、というところで終わってます、賢者の石を元の箱に戻して。
初見の時は、賢者の石の入った箱を見つけたのも、最後に箱に戻すのも、ジャックだったんですが、
次に見た時は、箱に戻したのはシモンになってて、どうも他にも台詞やらが変更になってるところがあるらしいですね。
もしかしたら、東京に行くまでに、話がもっと変わっているかも?
ところで初見の時は、シャンボール城に最初に忍び込んだ時、60年間、主の帰りを待ち続ける
サン・ジェルマン伯爵の従者テオドールを、としくんが演ってるって気が付かなくて
2回目の時は、オペラでしっかり見ました
確かに、としくんで、見事な化けっぷりでしたよ
そのテオドールは最後の場面では、ミイラ化した死体になってるんですけどね
いやぁ~、実はテオドールは最初から死んでたのでは?なんて妄想しちゃいましたよ
あの城全体に、本物の伯爵の魔術がかけられていて、勝手に中に入って来たものが、ちょっと怖い目にあったり
(実際逃げようとしたら、ドアが開かなくなってたし
)
その中で、伯爵の部屋にたどり着いて、あの箱を開けられた者、または伯爵が気に入った者だけが、
賢者の石を手にすることが出来るようになってたのかな、と。
つまりシモンが石を手にして伯爵になりかわるのは、偶然ではなく、必然だったのかな、なんて
なんだかんだブツブツ書いてますが
この作品世界は好きです
勝手にいろいろと妄想を拡げられるのが、楽しい
そして麗しい、かなとくんを見ているだけで、幸せになれた私は、だいぶチョロいファンだと思います
まぁ今回の作品については、決定的にダメな台詞ってのも無かったので、良しとしよう!(エラソー
)
ただ、今年の「おとめ」の好きだった役に、エリオット・ネスが入ったのが、気がかりといえば気がかり
あんまり原田くんに擦り寄ってると、酷い目に遭うような気がするので……