というのは、私自身がオタク寄りの人間で、しかも割りと面倒くさい方という自覚があるので理解していますし、
原作ファンの気持ちもわかるつもりです
その原作が好きで、思い入れがあるからこそ物申したくなるんですよね。
なので宝塚で原作物が上演される時は、原作者さんと原作ファンが喜んでくれたか、楽しんでくれたかを、ものすご~く気にします
ただの宝塚ファンで、演出家でも劇団の中の人でも無いんですけどね
月組で「応天の門」が上演されると発表された時は、解説とコミックの絵を見て「これ絶対好きな奴」と思ったので、
ついうっかり原作を読んでしまいました
自分の面倒くさい性格を知ってるので、いつもは観劇後に読む(見る)ようにしてたのに
読んでみて実際にすごく面白かったので、今も続きを知りたくてコミックの新刊が出るのを心待ちにしているんですが、
先に読んでしまったために、公演の出来をものすごく心配することになってしまいました
一番の心配は主人公道真に恋愛要素を入れてきたらどうしようでした。
宝塚では本公演(大劇場公演)の場合、主演がトップスター、その相手役がトップ娘役と決まっていて、恋愛物が好まれる傾向があるからです。
恋愛物ではない、トップコンビにLOVEが無い作品も結構あるんですけどね
演目の発表後、先に主な配役が発表されますが主演コンビは、道真かなとくん(月城かなと)、昭姫海ちゃん(海乃美月)でした。
原作ではLOVEの欠片も無い二人昭姫の方が年上で、社会経験豊富な姉御肌な人間として描かれています。
まさかその昭姫にほんのり憧れて、お姉さんが色々教えてあげるわよ的展開になったらどうしようと本気で心配しました
さらにその他配役が発表されると、役名がすごく多くて吉祥丸に阿呼、大師様までいる!
大師様のエピソードまで入れて時間足りるの?ちゃんとまとまる?取っ散らかって終わりにならない?
幕が上がって観劇するまではドキドキしっぱなしでした
でも、多美子姫の入内の話を中心に、百鬼夜行騒動を絡めてとても上手くまとめてたと思います。
娘役トップの海ちゃん(海乃美月)の比重を上げるために、昭姫の出番を増やしたので、
業平様とのバディ感は少し薄まってしまいましたが
そのほか原作にあるエピソードやセリフを別の人に入れ替えたりしたので、その辺り原作ファンには不満が残った人がいたかもしれません。
ただ世界観は壊してなかったと思いますし、主要キャラクターのキャラ変も無かったと思います。
原作者の灰原薬先生も観劇を楽しまれて、その後も月組公演に足を運ばれているようなので気に入って頂けたのではないでしょうか。
コミックの18巻に観劇レポが載っています。
大楽後のインスタに脚本・演出の田渕先生との打ち合わせややり取り、注文を付けたことを書かれていたので、
田渕先生が誠実に原作と原作者さんの意向に向き合ってくれたのだなと思います。
漫画や小説の舞台化・映像化は難しいと思います。表現方法が違いますし、時間や出演者、演出の制約があったりするなかで、
世界観やキャラ変をせず、どう原作のエッセンスを活かして宝塚の舞台に落とし込んでいくか。
そういう苦労を灰原先生もご理解して下さっていたようなので、良かったなと思います。
先日娘とたわいない話をしていて、星組公演の話になりました。
娘の知人の旦那さんがインド映画ファンで、星組RRRのチケットを頑張って取って観に行かれたそうです。
再現度を大絶賛されてたそうで、そして踊りながら歌ってるの凄すぎと驚かれたそうです
インド映画は歌と踊りが別撮りらしいですね。
原作ファンに喜んでもらえるのは、宝塚ファンとしてホントに嬉しいです
星組大劇場公演ご無事の完走おめでとうございますお疲れさまでした
でも作品としては面白くてかなりイイ出来だったので
良しとします(トンデモ作品にならなくてよかった)
新公は102期は卒業してましたね。微妙な日程だったんですが。
あの時は劇団が各組105期で一周してたので、きどくんになったかと思います。
私としては瑠皇りあにやってほしかったです。