なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

クリンソウ咲く水源の里~綾部市古屋2024/5下旬(1)

2024-06-02 06:05:28 | 植物

5月最後の週末、久しぶりに遠出しました。
行き先は森の京都、綾部市です。
前から行きたいと思っていた、奥上林にある水源の里・古屋です。
目的は、クリンソウ!


肝心のクリンソウの様子を紹介する前に、「水源の里」についてご紹介。


これまで知らなかったのですが、「水源の里」には単なる水源以上の意味がありました。
少し長いですが、「あやべ水源の里」ホームページのトップページから引用すると、
綾部市は、京都府北部の玄関口に位置し、日本海にそそぐ由良川が貫流する山紫水明の地。
過疎・高齢化が著しく、このままでは“消滅可能性”もある「限界集落」を、その多くが由良川
上流・支流に存することから、将来への希望を込めて「水源の里」と称し、その再生策を
全国初の条例化により打ち出しました。基本理念に「上流は下流を思い、下流は上流に感謝する」
を掲げ、疲弊する農山村だけの課題と捉えず、都市住民にも理解と負担を求める趣旨は、
今の地方創生や森林環境税の考え方を先取りしていたともいえます。」

とあり、平成18年度からここ古屋を含む5つの集落で取り組みを始めたそうです。


現在、古屋の人口は、90代の女性姉妹二人と、お姉さんの息子さんの70代男性の3人。
集落存続の危機の中、救いの神となったのがボランティアたち。
最初は市の掛け声で、次いで有志による「古屋でがんばろう会」が結成され、現在に至ります。

ここには1000本を超えるトチの木が生え、古くからトチの実を利用していました。
そこで、住民の指導と、ボランティアの協力の元、トチをコンセプトにした村おこしを行うことに。
とち餅を始め、トチを利用したお菓子、栃神というお酒などが開発されました。
取材なども多く、徐々に訪れる人が増えて現在に至るそうです。

そしてここ古屋のもうひとつの名物がクリンソウ。
元々は少ししか咲いておらず京都でも絶滅危惧種となっていましたが、近年個体数が年々増加。
理由は「毒があってシカが食べないから」だそうですが、群生する光景が有名に。
京都のローカルニュースにも取り上げられ、なつみかんも知るところとなりました。

ここまでが前置き。
そのクリンソウですが、道路沿いなどに散在していました。


少し時期が遅かったのでかなり咲き進んでいましたが、まだ天辺の花は綺麗です。


青もみじとのコラボを狙いましたが、明暗コントラスト強すぎて撃沈・・・
でも雰囲気は分かってもらえますよね。


他の場所にも・・・


すべて自生というのが素晴らしいです。




ところで、ニュースなどで紹介されている場所はもうちょと広くて群生していました。
その場所と思われるところがこちら。


え?建物しかみえないって?
よくご覧ください。建物の右下にわずかに咲いているのがクリンソウです。
この場所は日当たりの関係か、早くに咲いて咲き終わってしまっていたようです・・・

引いてみるとこんな感じ。


おや、手前にひょろひょろと背の高い花が沢山見えますね。
これは何でしょう。
駐車場の脇にも咲いていました。


その正体は・・・明日ご紹介しますね!
かなりびっくりしました。

クリンソウは少なかったけれど、シオカラトンボがお見送り~


【撮影:2024/5/25  京都府綾部市】

 

 

コメント (15)
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