ハナショウブ園、昨日の続きを始める前にハナショウブの分類について少し。
といっても、植物園にあった分類の看板の丸写しですけどね(笑)
昨日は「江戸系」という系統が多かったことにお気づきと思います。
江戸系は、江戸時代に江戸で育成、栽培されてきた品種群です。
主に花菖蒲園で観賞するために改良されてきました。
なので、個々の花は上から見やすいように、平咲きの品種が多いのが特徴だそうです。
では後編スタートです!
最初はこちら。千鳥です。
爽やかな花色ですが、花弁の形は江戸系とは違って複雑です。
これが肥後系。
肥後系は、江戸時代に肥後地方(熊本県)で育成され発達した品種群です。
室内観賞用に発達した系統なので、花が大きく豪華な形状を示すのが特徴です。
大内山(肥後系)
深海の色(肥後系)
これ、ぜったい違うと思う・・・平咲きだし色がブルーではないです。江戸系っぽい。
名札はこうなっていたと思うのですが。でも綺麗ですね。
上総乙女(肥後系)こちらは間違いなく肥後系!ピンクが可愛い垂れ咲きです。
鶯鳳(肥後系・垂れ咲き・六英花)
村祭(長井古種系)
また別の系統の名前が出てきました。
長井系は、山形県長井市の長井あやめ公園で発見された品種群です。
野生のノハナショウブに似た、シンプルな形状を持つ品種が多いことが特徴です。
うん、いいですね!気に入りました~
続いてこちらは青柳(新花・伊勢花容・垂れ咲き・三英花)
残る一つの系統は伊勢系。
こちらは伊勢系ではなく、新しく作出された品種のようですが、伊勢系に似た姿のようです。
ちなみに伊勢系は江戸時代に伊勢松坂地方(三重県)で育成され発達した品種群です。
肥後系同様、室内観賞用に発達した系統で、大きな外花被片が垂れる特徴があります。
続いてとても綺麗な花の品種です。
名札には連城の壁、と書いてありましたが、壁ではなく璧が正解のようです。
江戸系・平咲き・六英花とのことですが、どうも違う・・・
最後は、周鳳の楽です。
こちらは新しく作られた品種だそうですが、すっきりして綺麗ですよね!
ということで、今回のハナショウブ園のご紹介はおしまい。
結構いい時期に行けたようで、ラッキーでした。
でもいつもそうですが、品種がややこしいです。
来年は並べるだけにします・・・
手前にはラクウショウの気根が見えています。面白いコラボですよね。
【撮影:2024/6/8 京都府立植物園】