Johann Blanchard | Cécile Chaminade, Les Sylvains
フランスの女性作曲家、ピアニストであった、セシル・シャミナード(1857~1944)、
音楽的にも恵まれた家庭に育ち、早くから才能を発揮して、演奏活動を行い、
教会音楽からサロン曲、バレエ音楽、室内楽、協奏曲など、
多くの作品を残しています。
「森の精」(牧神とも訳される)は、もう15年ほど前か、大人の生徒さんのサロンコンサートに、
あまり知られすぎておらず、でも素敵な曲がないかしら、と探していた時に、
知人が「シャミナードの<牧神>はどう?」と教えてくれ、
実は私はその時、その作曲家の名前を初めて聞いたのでした。
さっそくササヤ書店に楽譜を、ジュウジヤにはCDをさがしに行き、
輸入盤の文字をよく読めずうろうろしました
(CDのジャケットで、女の子の持っているのは、日本の提灯ですね)
のびやかな低音域のメロディーにシンコペーションのリズムの高音域の伴奏の、
躍動感のあるAの部分と、
転調して、森の奥から聞こえる鳥の声、風や木々のざわめきのようなBの部分とが、
交互に出てきて、コーダでしめくくられ、やや単調な形式ながらも、
みずみずしいメロディーと、洗練された和音のセンスを感じる曲。
この曲を演奏すると、飼っているセキセイインコ達がうれしそうにさえずるのにも
ちょっと驚きますよ。
さわやかなこれからの季節に向けてのおすすめの曲です。