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独身最後の夜に起こる騒動を描いたハレンチコメディ…と書けば傑作『ハングオーバー!』が頭をよぎるが、本作はその“女性版”といった所か。スカーレット・ヨハンソンを主演に据え、その周りにケイト・マッキノン、ジリアン・ベルといったエースストライカー級のコメディエンヌが集結した…のだけど、これが全く面白くならない。下ネタと不謹慎さだけで笑いは持続しないのだ。思い返せば『ハングオーバー!』はシラフでなければ書けない緻密な脚本だった。
それにしてもセクシー女優のイメージが強かったスカーレット・ヨハンソンもスーパーヒーロー役を経たせいか、硬派なイメージが加わって本作では政治家役である。女性の進出が著しい近年の米政界のイメージも手伝ってか、全く違和感がない。その代わり、お色気はゾーイ・クラヴィッツが担当。笑いじゃ済まない色気でコメディが似合わない事を実証してしまっている。
『ラフ・ナイト 史上最悪!?の独身さよならパーティー』16・米
監督 ルチア・アニエッロ
出演 スカーレット・ヨハンソン、ケイト・マッキノン、ジリアン・ベル、ゾーイ・クラヴィッツ
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