気まぐれ猫の徒然の日々

気楽に、時々思いついたことなどを書きつづっていきたいと思います・・・。
諸般の事情で絶賛引きこもり中。

そろそろ良いかな。

2011-05-03 22:02:31 | その他

えーっと、そろそろほとぼりも冷めた頃だろうか・・・、原発の話である。
時事ネタはあまり書かない事にしているのだが、つい書いてしまった。
この文は、あくまで俺一人の意見であるし、誤解や偏見が混じっているかもしれないので、そこのところよろしく。

まず、原発とは何か、平たく言って、爆発速度を制御された原子爆弾と言っていい。

核分裂とは、簡単に言ってしまうとウランやらプルトニュウムやらの原子核が分裂したとき中性子を放出する。
それが近くの原子核に当たって分裂をすると同時にまた中性子を放出する。
これが連続して起こることを “臨界” といい、その時のウランやプルトニュウムの量を臨界量という。
核爆弾は、臨界量を超える核分裂物質をいくつかに分け、火薬の爆発力で一カ所に集めることで爆発させるのだ。

では、原発はどうなっているかというと、燃料棒という形で臨界量を超える核分裂物質を分散して配置し、その間に差し込んだ “制御棒” という中性子を吸収する物質で作られた棒で核分裂を制御しているのだ。
今回は、この制御棒が自動で挿入されたため、核分裂の暴走は起こらなかったが、その後の停電のため冷却システムが働かず、 (核分裂は燃料棒内でも起こるため、熱を出す。ただし、臨界量を超えない為、炉心が爆発することはない。) 結果として今のような状態に陥ったのである。
電力会社が常々言っていた “絶対安全” なんてのは嘘っぱちである。
もし、緊急炉心停止装置が何らかの事情で動作せず、制御棒が入らなかったら一発でおしまいだ。
炉心は暴走し、核爆発が起こる危険もあったのだ。
電力会社が今まで言ってきたように安全なものだったらもっと都心に近い場所に作ればいいのだが、彼らはそんなことはしない。
もしもがあり得ると思っている証拠である。

また、電力会社が原発を増やしたい理由は運用コストの安さにある。
このコストには廃炉解体のコストは入っていないのではないだろうか。
今回改めて廃炉の東芝案と日立案が出てきたところからそんな気がする。

原子力発電には一時期リスクの大きさから逆風が吹き、減少傾向にあったのだが、発電時にCO2が出ないと言うことで息を吹き返してしまった。
CO2より始末の悪い放射性物質を作り出すというのに・・・。
CO2はコストを度外視すれば、極端な話化学処理で固定化できるものだが、放射性物質は自然に減少するまで放っておくしかないのだ。
チェルノブイリが未だに解体できないのを見れば分かるように。

福島第一原発の一号から四号機までは今回の事で廃炉になるだろうが、俺の知る限り廃炉解体をした原子炉は国内にはないはずである。 (廃炉したものはある。)
今回、東芝が10年、日立が30年の廃炉スケジュールを作っているようだが、個人的には日立案がいいところだと思う。
炉心の放射能はそう簡単には減少しないからだ。

この廃炉の費用と住民への賠償は東電が一義的に支払うべきだと思う。
払えなければ東電の電気代の値上げで資金を捻出すべきであろう。
こう言う時には “受益者負担” をすべきだと思うからだ。

また、地震国である日本に地震や津波に対して完璧な場所などどこにもない。
「最悪の状態を想定すると原発なんか作れない。」という声もあるようだが、作れないなら作るなと言いたい。
もしもの場合の影響の大きさは、ほかの発電の比では無いからだ。

それともう一つ、気になっている事がある。
今回の冷却用に使った汚染水の処理だ。
どんどん注水してるわけだから、汚染水もどんどん出てくるだろう。
今はタンクにためているが、遠からずいっぱいになりそうな気がする。
その時どうするのか、大量の海水と混ぜて濃度を一定以下にして放水をするのではないだろうな。
日本の規制値は濃度規制であり、総量規制はされていないからね。
今はそうならない事を祈るだけである。

コメント (4)
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