「妖怪の理 妖怪の檻」京極夏彦 2007角川書店
論文・講演~まとめ
妖怪は娯楽です
楽しむものです
通俗的妖怪は「昔から居る」というお約束(雰囲気)で昭和になってからつくられてきたんですね。
>たしかに平安時代は怨霊の時代だったかもしれない。でも、平安時代は誰しもが怨霊を信じていた無知な時代でもなければ、本当に怨霊が天変地異を起していたファンタジックな魔空間でもないわけです。
「えっ!違うのー!」
なんて言う人もそれなりにいると思いますよ。
正直、私も中学・高校時代にはそうであって欲しいと思っていましたから。
「お父さんは高卒で、おじいちゃんは中卒、ひいじいちゃんなんか小学校中退」なんてことを聞かされて育った大学卒業の現代っ子は、進歩主義的な歴史観を持ってもおかしくないでしょう。
そうしたら、平安時代なんてなんでもありの、とてつもなく劣った社会でしょう。