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ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

紅き大魚の伝説

2019-07-05 10:12:03 | 映画

 

(これは2018年8月22日の記事です)
今日紹介するのは、中国のアニメ、

「紅き大魚の伝説」

中国のアニメってどんなもんだろうか、と好奇心で見てみました。
意外といい!

子どもの頃に「白蛇伝」というアニメを見ていたく感動した記憶があります。
「白蛇伝」は舞台は中国ですが日本のアニメです。

「紅き大魚の伝説」は純粋に中国で作られたアニメです。

ストーリーはシンプル。
主人公の少女チュンは人間界とは別の世界に棲んでいます。
16歳を迎えた時、チュンはイルカとなって人間界を訪れる(通過儀礼として)のですが、そこで危うく命を落としかけ、人間の少年に助けられます。しかし、少年はチュンを助けたために命を落としてしまいます。

そこでチュンは、天界の魂の番人の所にいき、自分の寿命と引き換えに少年を助けたいと申し出ます。少年は赤いイルカの姿となってチュンの前に現れるのですが、少年を助けたことで、村に災いが降りかかります・・

最後のシーンでナレーターがこう言います。
命は短い、いずれは死ぬ
せっかくなら少し大胆に 恋におちて
山を登って 夢を追って
そう 大胆なくらいがいい
天が命をくれたのは、奇跡を起こすため・・

(でもその代償も払うべし)

メッセージはとてもシンプル(悪くいえばベタ)。

でも、スケールが大きくて、映像が本当に美しい。
さすが孫悟空の国です。
これを見ると、日本の文化はどんだけ深く中国の影響を受けていることだろうかと気づかされます。

一方で、非常にジブリっぽい映像で、最初はジブリとコラボなのか、と思ったほど。
ストーリーもキャラクターも、ジブリそのままといってもいいくらい。
このアニメを制作した人たちは、ジブリでアニメーターをしていたようです。
ジブリの手法を学び、自分たちなりにアレンジして、新しい作品を生みだしたということでしょう。

どこか「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」を彷彿とさせるシーンもあります。でも、よくよく考えてみれば、日本の妖怪やもののけ等は、元は中国から日本に輸入された文化と日本固有の文化が混ざり合ったものだったわけで、互いに交流する中で新しいものを作りだしていくというのは、昔から行われてきたこと。こうしたことは、どうやっても止められない流れなのでしょう。

「スターウォーズ」だって日本の黒沢明監督作品に大いに触発されてできた映画です。国境を超えて影響しあい、より良いものを作っていく。そうして、互いに触発し影響しあって進化していくのでしょう。

中国のアニメもここまで進化したのか、と感動する声もあちこちで見受けられますが、日本のアニメーション業界で散々低賃金で働かされた結果、アニメーターたちがそのノウハウを身につけ、新しいものを生みだすのは時間の問題だったはず。

もう日本の独り勝ちは終わったのかもしれない。
うかうかしてると、どんどん世界に追い抜かれていく。
そんな気もします。

2時間を超える大作で、途中、少し退屈します。
それにストーリー展開が唐突で、よくわからない部分があったりしますが、追々修正されていくでしょう。
次に出てくるのは、とてつもない名作になる可能性があると思います。

ネットで予告編が出ているので見ていただければと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=Bb6ic3P5od4

コメント
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