ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

キューティ・ブロンド

2019-08-19 09:10:57 | 映画

 

(これは2018年4月17日の記事です)

落ち込んだ時、悲しい時、気分がすぐれない時、これを見れば元気になれる、という映画が私には何本かありますが、今回新たに、

「キューティ・ブロンド」が加わることになりました!

これ、かなり前の作品なんだけど(2001年)、
amazonプライムでタダで見れたので暇つぶしに見てみたところ、
意外にいい!

よくあるラブコメの類でしょと思っていたら、これがまあ面白くて、まさに掘り出し物。
ゴールデン・グローブ賞のコメディ/ミュージカル部門で作品賞と女優賞にノミネートされた作品というから、知ってる人は知ってるんだろうけどね。

ストーリーはシンプル。
CULA(ロサンゼルス市立大学)のファッション・マーチャンダイジング科の学生エル(リース・ウィザースプーン)は恋人に振られ、一念発起してハーバード大学の法科に入学し、元彼を追い越して敏腕弁護士になる、というサクセスストーリーです。

ハーバード大学よ!
ビル・ゲイツやオバマ大統領、マーク・ザッカーバーグ等超有名人を輩出したあのハーバード大学!

ファッション科の学生だったエルはファッションセンス抜群。
男臭いハーバード大学では、女子学生も地味でイカしてない。
エルのようにピンクのワンピースを身にまとい、小型犬をアクセサリーのように連れ歩く姿は、ハーバードでは全く場違いで、みんなから奇異の目で見られますが、エルはどんな差別的な眼差しにも物怖じせず、笑顔で立ち向かう天性の無邪気さがあります。

こういうところ、ブリジット・ジョーンズにも近い。
エルは非常に賢く、いざ勉強を始めたら、誰にも引けを取らない素晴らしい能力を発揮するのですが、彼女の恋人は、エルのことを、セックスアピールしか取り柄のないバカ女だと勘違いしています。

(アメリカでは、ブロンド女性はセクシーだけど頭はからっぽ、というイメージがあり「ブロンド・ジョーク」というのもあるくらい。オリジナルタイトルの"LEAGALLY BLONDE"は合法的な金髪、といった感じかな。法科だからね)

このハーバードの男社会に痛烈なパンチを浴びせかけるのがエルで、しかも終始にこやかにさわやかに泣き言を言わず、切り抜けるそのスマートさには、女性ならきっと喝采したくなるはず。

私自身は、若い頃から化粧もせず(ハーバードの地味な女子学生みたいに)過ごしてきたので、女性があんなふうに一分の隙もなくファッションで身を固めるって好きじゃなかった。男へのセックスアピール以外の何ものでもないと思っていたから。

でも、この映画を見て、エルたち女の子は男を惹き付けるためにファッションに身を包んでいるわけではなく、彼女自身のために、ファッションが楽しいから、女性でいることが楽しいから、そうしているのだ、と気づいたのです。

生まれて初めて、ピンクという色の持つ意味を知った気がしました。

ピンクというのは、女性にとっての戦闘服でもあったのです!

男を惹き付けるためではなく、男に対抗するために。
そのためには、男と同じものを身に着けるのではなく、差別化を図ることが必要。
ピンクに身を包むことにより、初めて本当の意味で、彼らと対等な立ち位置に着ける・・
そんな感じかな。

そして、エルは見事に成功します。
この成功も、ストーリー的には少々出来過ぎ感もあるけど、コメディならではで許せちゃいます。

なんたって、痛快なストーリーだから!

「キューティ・ブロンド」の続編もあるようなので、ぜひ見てみたいと思っています。

エルを応援することは、全女性を応援することにつながります。

すごい、よくやった、エル!

と大喝采を送り、

私たちも後に続くからねっ! 

と若い女の子たちに言わせたい。
そういう映画です。
もちろん熟年だって元気をもらえます!

リース・ウィザースプーンっていい女優だなあ~
改めてそう思いました。
そういえば「ビッグ・リトル・ライズ」にも出演してたなあ。

コメント
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