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(これは2018年の記事です)
そもそも、なぜ映画を見るのか、なぜ映画がそんなに好きなのか、と聞かれたら私は、
「驚きたい」からだと答えるでしょう。
「驚きたい」の中には、笑いたい、泣きたい、恐怖に震えたい、不思議さや美しさに魅了されたい等々も含まれます。つまり感情を揺さぶられる経験がしたい、ということです。
日常生活の中ではなかなか味わえない、こうした激しい感情の変化を映画は容易に私たちに提供してくれます。
だからこそ、エンターテイメントとしての映画が大好きなのですね。
今日紹介するのは、まさにその驚き満載の映画。
「ゲット・アウト」(2017年公開)
これ、すごい!
アッと驚く為五郎~、驚天動地のホラー映画なのです!
しかも、ただのホラーじゃない、黒人差別問題を見事にかっさばいて見せてくれるというありえない映画。
誰が考えたんだ?
ジョーダン・ピールという人が考えた。冗談じゃなく。
この人、アメリカのお笑いコンビをしていて、映画を作ったのはこれが初めてなんだとか。嘘でしょ。
ものすごくよくできてる映画です。
ジワジワと怖い。ゾンビも血しぶきもなくて(後半ちょっとだけあるけど)、物音や恐ろしげな音楽で脅すこともなく、それなのにジワジワと怖い。
話はシンプルです。
クリス(黒人の主人公)が、白人の彼女の実家を訪問するというシチュエーション。それが全て。
ああ「招かれざる客」ね、と最初は思うのですよ。シドニー・ポワチエ主演の映画、昔あったよね。 ところがどっこい、
彼女の両親は黒人の彼をすんなりと受け入れるのですが、実家の使用人たちはなぜか皆黒人、しかも皆この家で働くことにとても満足しているといいます。クリスが親し気に話しかけても、決して本音を言おうとしない。
パーティに集まってくる近所の人たちも、口々に差別はしないといいつつも、微妙に黒人を話題にしたりして、クリスは居心地がよくありません。
何かがおかしい。陰湿な意地悪なのか、それとも、この人たち正気じゃないのか?
やがて、それがエスカレートしていき、ついに・・
これ以上はネタバレになるので書けませんが、とにかく、このジワジワ感がたまらない。
しかも不気味なユーモアの漂う不思議な映画です。
先が見えない恐怖と不気味さ、そして人間の空恐ろしさとがあいまった恐るべき映画です。
ホラーが嫌いな人でもOK。たぶん。
人種差別問題に関心のある人は絶対見るべし。
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