四月です。
新しくなったブログ「ないない島通信」の最初の記事は、
「復活の日」(1980年 東宝)
深作欣二監督、小松左京原作の映画。
今、AmazonPrime で無料配信中です。
小松左京は「日本沈没」で超有名ですが、こちらもスケールが大きく、2時間36分という長編ながら、テンポが速く最後まで一気に見られます。
何しろ、これ、未知のウイルスによって人類が絶滅寸前に追い込まれる話。
冒頭に流れるテロップはこうです。
「1982年の秋、人類は死滅した。
南極に863人の人間を残して――
一体なぜこんなことに――」
生物兵器が盗まれ、事故によりウイルスの容器が破壊されたため、世界にウイルスがばら撒かれて人類が死滅するというストーリー。
それだけじゃなく、人類がほぼ死滅した後も、大地震に無人のミサイル攻撃と、次から次へと難儀が押し寄せてくる・・
これ全部人間たちの行動のツケが回ってきたせい。
ここからどうやって人類が「復活」するのか、できるのか、ダイジョブか人類?
非常に緊迫感がありエンターテイメントとしてもすごくよくできています。
もう、人間てどんだけバカなの、というのがこれでもかと描かれる。
ウイルスで世界がほとんど死に絶えたにもかかわらず、ソ連に向けてミサイルを発射しようとしたヤツとかね。
それでも、ものすごくバカだけど、愛すべき生物でもある、というメッセージもこめられています。
小松左京がこれを書いたのは1964年。日本が初めての東京オリンピックに沸いていた時です。
そういえば、今年もオリンピックが開催されるはずだった。ここでも奇妙な偶然の一致が起きています。
そして映画が終わり、TVを見ればそこには映画と同じ光景が広がっているのが、2020年4月の現実です。
映画の中で、アメリカの大統領と上院議員の会話があります。
「もう少し時間があったら・・」
「人類はこの言葉を繰り返し、そのたびに文明が滅びた・・」
今日本は他の先進国に比べるとまだマシな状況ですが、
ぜひ「もう少し時間があったら・・」と言わなくてもすむように、今のうちにしっかり対策を打ってほしいと思います。
生き残れるかどうか、という瀬戸際に立たされる、なんてことは誰も予想しなかったことで、今私たちは本当にいろいろな意味で試されているのだと思います。
(猫も復活できるかにゃ)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます