透水の 『俳句ワールド』

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一行詩の紹介      高橋透水

2014年03月05日 | 俳句・短歌・評論・俳句誌・俳句の歴史
傷つけに、春よこい

啓蟄だ、娑婆に出よう。ちょい悪な心でね。   ロン
俺は男。傷つけに、春よこい。         ランボー
剪定の枝に赤ん坊の声が        童心
春寒に去勢猫を抱いて寝る        もこ
春の音溢れ、肌擦り合わす池の鯉    ミルキー


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早春の蛙      宇野星雄

雛を仕舞ったら、急に寒くなった
夜の公園を歩いていると、
蛙がもう出ていた
街灯の光を受け、斜に構えて
風に吹かれても動かずに
闇をじっと見据えている
何を捜し、なにを願っているのか
牛より頑固だ
夜だけが動いている


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コメント
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