金正恩、11日の最高人民会議で
“国家首班”兼国務委員長に推戴されるか
登録:2019-04-09 23:13 修正:2019-04-10 07:24
“国家首班”兼国務委員長に推戴されるか
登録:2019-04-09 23:13 修正:2019-04-10 07:24
11日、北朝鮮14期1次最高人民会議を平壌で開催
金正恩、国務委員長を兼ねて推戴されるかに注目

北朝鮮の金正恩労働党委員長が、2016年6月29日に開かれた最高人民会議第13期第4次会議で国務委員長に推戴されたと北朝鮮の朝鮮中央テレビが報道した//ハンギョレ新聞社
11日と予告された北朝鮮最高人民会議14期1次会議で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に対する“推戴”、内閣首相など核心職責の人選がなされるだろうと、韓国統一部当局者が話した。先月10日の選挙で5年任期の代議員に選ばれた687人が初めて一堂に集まる今回の会議を通じて、「金正恩時代2期」を導く中核となる人物が新たに姿を現すと見られる。ワシントン韓米首脳会談の直前に開かれる今回の会議で、金正恩委員長が対外メッセージを出すか、出すならどのような内容なのかは、世界的な関心事だ。最高人民会議は南側の“国会”、代議員は“国会議員”と同様だ。
統一部当局者は9日、「今朝、金正恩委員長が『党・国家最高水位推戴7周年慶祝の集い』を開いたという朝鮮中央通信の報道によれば、推戴関連の動きがあるようだ」と明らかにした。さらに「金委員長が代議員に含まれなかったために、そのような可能性に注目してみようと思う」と付け加えた。金委員長は、北側の最高指導者としては初めて先月10日の最高人民会議代議員選挙に出馬しなかった。
金委員長は、最高人民会議12期5次会議(2012年4月13日)で「国防委員会第1委員長」に推戴され、13期1次会議(2014年4月9日)では同じ職責に再推戴された。7次労働党大会の直後である13期4次会議(2016年6月29日)で「国務委員会委員長」に新たに推戴された。
問題は、金委員長が今回“どのような肩書”で推戴されるかだ。大きく分けて三通りが議論されている。まず、憲法を改正せずに金委員長を既存の国務委員長に再推戴する方式だ。第二に、憲法改正を通じて国務委員長を既存の「最高領導者」(憲法100条)に加えて「国家を代表」する国家首班として新たに規定する方式だ。現行憲法上、北朝鮮の国家首班は(金永南=キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長だ。これと関連して、リ・ウォングク新駐フィンランド大使がフィンランド大統領に信任状を上げる席で「国務委員長の金正恩同志が大統領に送る暖かい挨拶」を伝えたという9日付の労働新聞報道は注目に値する。大使派遣のニュースを知らせるこれまでの北朝鮮メディアの報道パターンを見る時、金正恩委員長の名前の前に「敬愛する最高領導者」を抜いて「国務委員長」という修飾がついたことは今回が初めてだ。ホン・ミン統一研究院北朝鮮研究室長は「金永南が務める国家首班の役割と権力を国務委員長に付与し、権力をさらに強化する側に行こうとしていると見られる」と指摘した。さらに「事実上すべての権力を金正恩委員長が持っている状態で、実質的な国家首班と形式的な国家首班を一致させ、(社会主義圏の伝統的党対党の外交方式を超えて)国家対国家の外交に焦点を合わせようとしているのかも知れない」と指摘した。
第三は、金委員長を既存の職責とは異なる新しい「最高水位」に推戴する方式だ。ただし、一角で言われている「主席職」は、故金日成(キム・イルソン)主席を「永遠の主席」と憲法に規定しているため可能性が低い。
今回の会議で、金委員長が対外メッセージを出す可能性と関連して、統一部当局者は「今までそのようなメッセージを出したことはないが、発表してもおかしくはない」として「見守る必要がある」と話した。
ノ・ジウォン、イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )