ふうちゃん本舗

のんびりおじさんの社会科見学

中国 反日デモから文化大革命を思い出した

2012-09-25 22:47:07 | 街を徘徊して


(紅衛兵が描かれている絵画)

赤旗-あの一種独特の薄手生地の大赤旗の波を見ていると文化大革命当時を思い出してしまいました。
40年前の何も言えなかった時代に戻ったような光景です。
中国の年配者もそのように思ったのではないでしょうか。
文化大革命では毛沢東(もうたくとう)主席の後押しを受けた紅衛兵たち(主に高校生)が台頭し、彼らが「反革命的」と考えるものは店であろうと歴史文化財、建造物(道路標識も)であろうと破壊してしまいました。
物も人も同じで、知識人たちも反革命分子の汚名を着せられ徹底した拷問を受けました。
首に罪状を書かれた札を下げられ土下座させられ、大衆を集めている面前で本人が誤りを認めるまでいつまでも拷問は続きました。
紅衛兵たちの思想根拠になっていたものは「毛主席語録」であり、毛沢東主席の言った「革命無罪」「造反有利」が行動の後ろ盾になりました。ですから「反革命」と言えば何をやっても許されました。
毛沢東主席からお墨付きを頂いているこれら若者集団は、国民にとっては恐怖の集団だったと思います。
それで国民は流れに流されるのを選び、自分の意見を持つことはタブーなことになって行きました。
またこれらと並行して大学生たちは辺ぴな農村で農業に従事させられました(「下放」と言います。余談ですが私の知人はこの下放で一緒になった人と結婚しています。電気も水道も何もない農村での生活は非常にきつかったそうです。)。
僅か40年前にこのような歴史がありました。23年前には民主化を求める国民を軍隊を使って武力弾圧した「天安門事件」もありました。裏ではこの時1万人以上が殺されたと云われています。
今でも共産党の1党独裁ですから都合の良いように国民を操るのは今回の様子を見ても明らかでしょう。
(ところでニュース映像を見ていると全員参加のデモのように勘違いしてしまいますが、参加しているのは大幅水増ししたとしても人口の0.1%にも足りません。しかし文化大革命の時は同じような少数が国民全体を牛耳ましたが・・)