Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「英語一問一答」(文法編/No.6)ing の使い方をおしえてください。

2007-09-17 | Weblog
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Question 21:ing の使い方がよくわかりません。進行形の時に使われるのはわかるんですが、それ以外にでてくると、なんか混乱して…。わかりやすく教えてください。(17歳、高校生男子(のつもり))
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Answer:
その気持ち、何となくわかります。何となくって…(ん、どこかのコマーシャルで聞いたような…)言うのは、そう、僕も昔そのことで悩んだ(?)ことがあるような気がしますから。では、今回はingの謎(?)に迫りましょう(ちょっと大げさ…)。まずは小手試し。以下の違い、わかりますか?
1) a sleeping dog
2) a sleeping bag
3) laughing gas
4) laughing people

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え~1)は眠っている犬で、2)は、寝袋ですよね。3)は、眠りガス?4)は笑っている人々、ですよね。
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その通りです!ing形といっても二つありますよね。一つは「分詞」、もうひとつは「動名詞」。以下を見てください。

1) a sleeping dog → a dog that is sleeping
2) a sleeping bag → a bag that is used for sleeping
3) laughing gas → gas that causes laughing
4) laughing people  → people who are laughing

どれがどれか、わかりますよね。そう、1)と4)が分詞で、2)と3)が動名詞ですね。だって、寝ている袋とか、笑っているガスなんか、マンガならともかく、ないですよね。「動名詞」は動詞が名詞的に(として)使われているもの。現在分詞は、~している、~である、という形容詞として使われるもの、ということですね。

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すると、現在分詞の出所は、現在進行形ということですね。
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ん~たしかにその考えでほとんどの場合は問題ないような気がしますが、以下のような場合は明らかに違いますよね。

○ I bought some clothes totaling $100.
(合計100ドルも洋服買っちゃった。)
× The clothes were totaling $100.
○ Mr. Uno bought a house resembling a rocket.
(宇野さんがロケットに似た家を買ったよ。)
× The house is resembling a rocket.

上の二つの動詞(total, resemble)は進行形になりませんからね。でも、分詞形(ing)にはなれる。ですから、すべてが進行形の中のing形とは限らないわけです。

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なるほど。ところで、上の文のような使い方がいまひとつわからないんです。文の中の分詞の使い方を以下の例文を使って説明してください。

(1)Bill came up to me smiling.
(ビルは笑いながら僕の方に近づいてきた。)
(2)Laughing in a loud voice, Superman jumped out of the window.
(大きな声で笑ったかと思うと、スーパーマンは窓から飛び出した。)
(3)Driving in the mountains, we saw a big bear along the road.
(山の中を車で走っていると、道路脇に一匹の大きな熊を見かけた。)
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わかりました。この使い方は、難しそうに見えますが、実は結構簡単です。では、説明の前に一つ質問。英文一つに動詞はいくつありますか?

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え?(これはひっかけ?)主語、動詞、目的…だから、一つ、ですか?
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その通り。あくまで一文ですから、動詞は一つです。ただ、この場合の「動詞」は「主動詞」ということで、時制を持った動詞のことを言います。なので、一つの文に他の動詞がいてはいけないということではなく、いても、その場合は時制を持たない形でなければならない、ということです。ですから、to+動詞(不定詞)とか、分詞なら、いてもオーケーなわけですね。では、その分詞の役割、上の例文から何だと思いますか?

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分詞は全部なんらかの説明になってますよね。
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そうですね。主に言いたいことがメインの文章になっている。スーパーマンが飛んで行った、だとか、熊を見た、だとかね。ただ、その時に別のことが同時に起きている(進行中である)ので、そのことは現在分詞形で説明しているわけです。もちろん、現在分詞にしないで、時制を伴った動詞として説明することも可能ですが。例えば、
When we were driving in the mountains, ….
Superman laughed in a loud voice and jumped….

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それはわかりましたが、何で分詞を使うのが簡単なのですか?結構ややこしいみたいですけど…。
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それは文を作る時の考え方の問題です。例文(1)を使いますね。あなたはビル(Bill)を見た。彼が近づいてきた。その時彼は微笑みを浮かべていた。この時あなたが見た一フレームの映像(場面)には二つの動きが見えます。ビルが来た(came)と微笑んでいた(smiled)の二つです。これを一文にする時、あなたは、まず大事な情報の方を主動詞にして文を作り(Bill came up to me)、次に、もう一つの動詞(smile)を分詞(smiling)に変え、その状況をよりクリアに説明します。簡単でしょ?

要は、「あることが起こった(起こっている)時に同時に別のことが起こったら、まず大事な方を主動詞にして文を作り、もうひとつの方は分詞にして説明しろ」ということです。例文(2)も同じです。車に乗って山の中を走っていた。(その時)熊を見た。二つの事がほぼ同時に進行した訳です。言いたいこと(大事な情報)は「熊を見たこと」で、「車で走っていた」ことは付随的な情報。しかし、時系列的に言うと「車で走っていた」のが早く起こっていたので、先に言い(Driving in the…)、後で「熊を見たこと」を文(we saw a big bear…)として言っているわけです。現在分詞の使い方は、文をみるといろいろな機能•意味(ので、の時、ならば等)を持っていますが、基本的な考え方はそんなところです。極端に言うと、「一文で言いたい動詞が複数あれば、一つは時制を持った主動詞にし、後は時制をもたない分詞にして文(主動詞)の説明に当てろ」ということです。まずはこんな感じで間違いを恐れずに使って、その自然な使い方を徐々に覚えていってください。では、今回はこの辺で。See you again, everyone!

(End of Story)