Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「英語一問一答」(文法編/No.12)「仮定法現在」ってあるんですか?

2007-09-26 | Weblog
==================================
Question 29:仮定法に現在ってあるんですか?(18歳、高校生、男子 (のつもり))
==================================
Answer:
はい、あるみたいですが、普通の条件を表わす文と形は一緒なので、なんだか種分けする方が、ややっこしいですね。例えば以下の文をみてください。

If she comes (come) tomorrow, I will tell her the real story.
(もし彼女が明日来たら、真実を伝えるよ)

彼女が来れば、っていうわけだから、たしかに「仮定」ではありますよね。あ、そうそう、If節の中の動詞ですが、本来(?)は動詞の原形を使うみたいですが、今では動詞の現在形を使うようになったとのこと。この場合の仮定は、そのことが起こるかどうかわからない…fifty, fiftyて感じみたいですね。でもまあ、If(~ならば)を使う以上、それが仮定なのか、条件なのか、それを決めることはあんまり意味がないように思いますね。言う人の気持ち(言っている意味)が問題なので、聞いている人は、それが仮定、条件、なんて考えませんからね。

==================================
なるほど…。じゃあ、別に気にしなくていいですね。仮定法は、過去と過去完了をしっかり理解することですね。ありがとうございました!
==================================

あ、そうそう、ちょっと待ってくれる?一つ知っておいた方がいいことがあるのね。それは、仮定法現在に使われる動詞のこと。さっき通常は動詞の現在形でいいって言ったよね。でも、もともとは動詞の原形だって…。そこで、仮定法現在の動詞(原形)が使われる奇妙な文があるので、そのことを話しますね。以下の文を見てください。

Peter suggested that we come back here after school.
(ピーターは、放課後みんながここに戻ってくることを提案した)
The doctor recommended that he take the medicine.
(医者は彼にその薬を飲むように勧めた)
The president ordered that he fly to New York immediately.
(社長は彼に直ちにニューヨークに飛ぶように命じた)

どう?何か変じゃない、って、答えは前に言ってたけどね(笑)。

==================================
つまり、thatの中の文の動詞(主動詞)が原形になっているってわけですよね。
==================================

そう、つまり、その原形の動詞が「仮定法現在の動詞」というわけね。え、どうして仮定法かって?いい質問だね。それは、thatに導かれる文の内容が、本当に起こるかどうか、まだわからない…つまり、現実に起こる可能性、fifty, fiftyというわけで、仮定の域を出ないから、と言っておこうかな。でも、それよりも大事なのは、そんな不自然な、奇妙な文があるってこと。それさえ理解してもらえばいいです。

==================================
不自然で奇妙?ん、たしかに読んでみると、何か不自然ですよね。動詞に三人称単数現在の -sをつけたくなる…。あ、たしかに奇妙な感じだ…。
==================================

でしょ?僕も今はそんな文章をどちらというと自然に使ってるけど、前は、何か無理に使ってるというか、くすぐったいというか…あ、わからないよね、この感じ(僕だけの表現かな?)。でも、そんな文になっている原因は何だと思う?

==================================
原因、ですか?そんな仮定の状況をもたらす動詞にあるのかな?suggest は「提案する」、recommendは「勧める、推薦する」、orderは「命令する」…?ん~何か共通するものがあるような気がしますけど~?
==================================

じゃあ、もうちょっとその手の動詞を挙げてみようかな。urge 「強く促す、勧める」、propose 「提案する」、insist 「主張する」、demand 「要求する」、request 「要求する、要望する」、advise 「忠告する」。どうかな?

==================================
う~ん、ともかくも、誰かに何かすることを求める動詞ばかりのような気がしますね。その求め方の違いが強かったり、弱かったり、ちょっと柔らかかったりするけど。
==================================

なかなかいい分析だね。そんな感じかな。もちろん、これらの動詞の特徴は、その内容を示したthat節をその目的としている、ってことだよね。つまり、「動詞+that+文」になっているってことね。あ、でも、こういう言い方も可能なので押さえておいてね。

It is necessary that we be ready for emergency situations.
(私達は緊急の事態に備えておくことが必要です)
It is essential that she leave right now.
(彼女が今すぐ立ち去ることが絶対に欠かせません)

これらの文は、さっき出たような動詞と同じ性格をもった形容詞が、it is ~thatの形で使われているわけね。

==================================
それはいいんですけど、どうしても動詞の原形を使うっていうことと、仮定法の原形っていうのが、しっくりこないんですよね~。何か他の考え方ありませんかね~?
==================================

ではでは、私の考え方をご披露しましょう。オッホン!(古…)実はthat節の内容は、すべて時制を持つことができないんですね。だから、時制のない動詞、つまり、動詞の原形でなくてはならない、というわけ。例えばですね…

The doctor recommended that he take the medicine.
(医者は彼にその薬を飲むように勧めた)

「彼が薬を飲む」は、あくまで医者がそう勧めただけのことであって、事実として「彼が薬を飲む」わけではないですよね。言うならば、「絵に描いた餅」みたいなものですね。その絵には動きがない、だって、現実にそうなってるわけじゃないですからね。なので、事実を表わす現在の時制も使えないし、当然そうなるかもわからないので、未来にもできない。もちろん、過去でもない…だったら、その意味だけを伝える原形でいいわけです。他の文章ももう一度見てください。その感じがわかるはずですよ。

さて、今回はちょっと変わった文型の英語を見てきました。こういうのが、結構TOEIC試験とかに出るんですよね~。しっかり理解しておきましょう。ではまた、奇妙な英文を探す旅に出発…。あ、それは冗談ですが、また面白い、でも、ためになる話、探しますね。では、今回はこの辺で。Adios, amigos!(合ってるかな?)やっぱ、Bye bye!

(End of Story)