Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「英語一問一答」(文法編/No.11)関係代名詞、しかも、非限定的用法?

2007-09-25 | Weblog
==================================
Question 28:関係代名詞の「非制限的用法」って何のことですか?何か言葉が難しくてよくわかりません。(21歳、大学生、男(のつもり))
==================================
Answer:
たしかにそうですよね。「非制限的用法」、なんか難しそうですよね。でも、実は全然難しくないですよ。ではまず、その言葉の意味から理解していきましょう。非制限ですから、制限されていない、って意味ですよね。ということは、関係代名詞の制限されていない使い方(用法)…わかり易い言い方をすると、「関係代名詞の、制限しない使い方」ということになります。
==================================
え、何を制限しないんですか?
==================================

はい、そもそも関係代名詞は何のために使われます?

==================================
そのすぐ前にある名詞の代わりになって、その後にある文と前の文を繋げるためですよね~。あ、その文が前の名詞の説明になるんですよね。
==================================

そうですね。ということは、関係代名詞はその前にある名詞の性質(中身)を決める(限定する)とも言えますよね。つまり、~であるところの~(名詞)という具合にね。そこで、通常の関係代名詞は名詞を限定する目的で使われるので、その使い方を限定的用法と言って、非限定的用法と区別されるわけです。

==================================
ということは、通常の関係代名詞が限定的目的で使われるのに対して、別の種類の関係代名詞は、名詞を限定しない…縛らない?ああ、わからない!
==================================

ごめんなさい。言葉だけじゃ混乱しちゃいますよね。では、次の二つの文をみて、その違いを考えてみてください。

1) My brother who lives in Tokyo has four children.
2) My brother, who lives in Tokyo, has four children.

==================================
え~と、東京に住んでいる僕の兄(弟)は、4人の子供を持っている。ん?どこが違う…2)は主語と述語の間にカンマがある…だから…カンマは句読点だからその前で音が一瞬切れる、落ちる、だったかな?ということは…上との違いは…わかりませ~ん。
==================================

もうちょっとだから、あきらめない!制限的用法っていうのを思い出してみて。通常の関係代名詞はその前の名詞の性質(中身)を決めるんでしたよね。さあ、もう一回考えて!

==================================
はい。じゃあ、「東京に住んでいる」が「僕の兄(弟)」を制限する…つまり、その性質(中身)を決める…つまり、「東京に住んでいる」「兄(弟)」は、4人の子供を持っている。でも、大阪に…あ、わかりました!つまり、兄弟は何人かいるけど、東京に住んでいる兄(弟)は4人の子持ちだよ、って言いたいわけですね。その文には他にも兄弟がいるっていう意味が含まれているわけですね。
==================================

その通り!制限的用法というのは、「~という~(名詞)」といった具合に、常に「~という」(関係代名詞が引き連れてくる説明)がその修飾する名詞にくっつくことを言います。では、2)の文の意味は?

==================================
「東京に住んでいる」が「僕の兄(弟)」を制限しない…ということは…「僕の兄(弟)」、そして句読点のコンマ、だから音が下がって、「東京に住んでいる」、でコンマがくるからまた音が切れて、それから「4人の子供がいる」で文が終わる。ん?「「僕の兄(弟)」は…「東京に住んでいる」…で、「4人の子供がいる」…わかった!つまり、「僕の兄(弟)は、東京に住んでいるんですけど、4人の子供がいるんです」となるわけですね。(^^)。
==================================

はい、大正解です。つまり、通常の関係代名詞は、そのすぐ前にある名詞と切っても切り離せない意味上の繋がりがある一方、非限定的用法の関係代名詞は、そのすぐ前にある名詞に「説明を付け加える」ためにあるわけです。

==================================
なるほど…。でも、前の二つの文は、カンマがあるかないか、だけの違いなので、聞いてわかるんでしょうかね~?
==================================

さっき、カンマがあったら音が切れる、落ちるとか、独り事言ってましたよね。あれがカギです。通常の関係代名詞の場合は、その前の名詞との間に音の切れ目がありません。二つのものはストレートに、平坦に発音されます。しかし、非限定的用法の関係代名詞を頭にした文は、平坦な道(音)にボコッと段差が出来たように急に音が下がって発音され、それが終わると、また急にもとの道に戻るかのように残りの述語が発音され、文が終わるという音声的特徴があります。日本語でも話の途中の説明文は音が下がるでしょ。「うちの伯父さん、あ、東京に住んでるんだけど、これがおかしいの…」って具合にね。英語も同じイントネーションと考えればいいです。

==================================
わかりました。あと何か限定的用法の関係代名詞の特徴ってあります?
==================================

あ、そうそう、一つ大事なことがありました。それは、限定的用法の関係代名詞の中で、whichは、前の文全体を受けることができるということ。以下がその一例です。

They decided to travel to the Middle East, which is a bad idea.
(彼らは中東に旅行に行くって決めたんだって…でも、それはないよな)

何かを話した後に、それについて言葉を足したい時に、whichが前の文全体を受けて主語として機能します。しかし、この機能を持てるのはwhich だけで、通常whichと入れ替えのきくthatは使えませんので、くれぐれもご注意を…。

ということで、今回は関係代名詞の非限定的用法について話をしました。関係代名詞がわからないと英語は進歩しませんから、今一度復習をしてみてくださいね。僕もまた取り上げることもあるかと思います。In the meantime, please check your old grammar book and review it. では、今回はこの辺で。Bye bye!

(End of Story)