No7①②③④で説明したお金計算書、利益計算書、貸借対照表という3つの型は、財務会計で、決算書類を作成する際に用いられます。
しかし、これらの型が用いられるのは、決算書類の作成に用いられる財務会計だけではありません。
管理会計でも、これらの型を使用します。
ただし、財務会計と違うのは、財務会計の会計基準に準拠した型を用いる必要はなく、各企業で独自の型でOK(オッケー)ということです。
例えば、利益計算書を予算等の経営管理に使用する場合、外部に報告した様式をそのまま使うのではなく、企業内で使用する独自の勘定科目や様式を用いても構わないということです。
管理会計においては、予算管理、部門別管理、資金管理、設備投資意思決定等に、これらの型が用いられていると考えます。
管理会計以外でも、対象となる企業等を評価する場合、これらの型を修正して評価を行うことがあります。
私は、以前、地方銀行に勤務していましたが、融資先の貸借対照表を修正して、実質的な純資産額を計算する作業を行っていました。
また、対象となる企業の価値を計算する場合(企業価値計算、株価計算等)、利益計算書や貸借対照表を基に行ったりします。
このように、対象となる企業等の過去の実績を評価したり、未来の業績を評価(予測)したりするのに、3つの型が用いられるのです。
決算書類を作成した企業等の内部でも、評価は行われますが、企業外部でも、評価は行われます。
私は、これらを、会計の一分野として、評価会計(ひょうかかいけい)と呼んでもいいのでないかと考えています。
もうひとつ、これら3つの型を用いて、どのような未来にするか、どのような未来になるかを表現する場合があります。
企業内部で作成すれば、経営計画、事業計画と言われるものです。
投資家等が作成すれば、未来予測ということになると思います。
これら経営計画、事業計画、未来予測は、3つの型で表現されることが多い(おそらく、ほとんど)と考えます。
未来予測は、評価会計と重なる部分はありますが、私は、この未来に関する会計の分野を、会計の一分野として、未来会計(みらいかいけい)と呼んでもいいのでないかと考えています。
No6 規則会計と自由会計で、説明した自由会計の中身として、管理会計の他に、評価会計、未来会計を加えることができると考えています。
こんな感じです。
いろいろ書きましたが、3つの型、お金計算書、利益計算書、貸借対照表の基本形、つまりは、財務会計における決算書類としての3つの型を理解しておくと、いろいろと応用が効くということです。
だから、この3つの型を理解することは、企業を管理したり、評価したり、未来の計画を立てたり、未来を予測したりする上で、とても大切なことなのです。
会計に関連した私の考えについて、書こうと思います。
できるだけ分かり易く書きたいのですが、難しくなるときもあるかもしれません。
会計は分からないけど興味がある方、会計を勉強したいと思っている方、会計に携わっている方、何かのご縁で私のブログを読んでいただいた皆様のお役に立てれば幸いです。
皆様に、神さま仏さまのご加護がありますように。
61歳のオッサン公認会計士でした。
では、また。
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