つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

大国インドでのこわ~い話・・・

2009-11-29 | おもしろいね
 モーニングショーでも取り上げていましたが、インドのハイテク産業の集積地バンガロールで、とんでもない事件が起きたそうです。ある多国籍企業で働く夫婦には生後7ヶ月の1人息子がいますが、共稼ぎなのでベビーシッターを雇って子どもの世話をしてもらっていました。ある日、仕事が速くすんだ妻はいつもより早い時間に帰宅しました。すると、ベビーシッターは寝転んでお菓子を食べながらテレビを見ていたそうです。でも、隣に寝ているはずの子どもの姿が見えません。当然、詰問しますよね。すると驚いたことに、ベビーシッターは子どもを路上生活者に1日2ドルで貸し出していたというのです。それも3週間前からだといいますからビックリしますよね。
 一方、子どもを借り受けた路上生活者は、赤ちゃんを抱えて困っている振りをして物乞いをしていたのです。インドでは伝統的に、施しをすることは功徳を積むことになるという考え方があるそうで、こうした物乞いの稼ぎは、まともに働く下級層の労働者よりよほどいいといいます。そして、驚くことには、赤ちゃんが目を覚まして泣くと困るので、鎮静剤を飲ませていたといいますからこわいですよね。赤ちゃんの貸し出しは、世話の掛からない1歳未満の乳児に限られていたようで、ベビーシッターを雇っていた他の家でもきっと同じ事件は起きていたと思いますね。
 被害に遭った夫婦は、こんな国にはもう住めないとインドから出てゆくことを考えているそうです。インドでも女性の社会進出と核家族化の傾向により、子どもをベビーシッターなどに預ける共働き世帯が増えているそうですが、こんな事件が起こるととても安心して働けませんよね。

 インドはとにかく貧富の差が大きいそうです。10億人を超える世界第2位の人口を持つ大国インド、昨今はIT産業で活気づいているようですが、この国の貧富の差は想像を絶するもののようです。街中にはバラック小屋が建ち並ぶスラム街がたくさんあるそうですが、まだ家のあるスラム生活者はいいほうで、このサイトの写真でも分かるように路上生活者の様子は目を覆いたくなるような悲惨な状態です。でも、こういうスラム街や路上生活者がいる地域を道一つ隔てたところには大きなビル群が建ち並ぶビジネス街や住宅街があるといいますから、貧富の差は一目瞭然でしょうね。
 この人たちは仕事を持たないだろうから、当然、物乞いで生計をたてているのでしょう。物乞いもぴんからきりがあるそうですが、インドへ旅した人の話で、もの凄い物乞いの話が書かれていたので一部引用させてもらいました。
 『私たちがレストランの前で順番を待っていると、一人の少年がやってきました。何か紙を持っているので「なんだろう」と思って覗き込んでみると、紙に文字が書かれていました。その紙は診断書で、横に日本語で「私は舌がありません。だからお金を下さい」と書かれている。少年は口を開けて、口の中を指差していました。確かに舌がなかったです。インドでは親が、子供が産まれた時に、沢山お金を恵んでもらえる物乞いになるようにと、腕や足を切断することもあると聞きました。
 次は、私は見てないのですが同行した人が見たガラス瓶を持ったおばさん。そのおばさんの物乞いは、何か大きなガラス瓶のようなものを持っていたそうです。何だろうと思って瓶を覗き込んでみると、瓶には赤ん坊のホルマリン浸け(?)が入っていたそうです。赤ん坊が死んだから金をくれとのことだったらしいです。強烈な国だなと思いました。』

 これが、IT産業でめざましい躍進を続けているインドの話かと…。そうしてみれば日本はまだまだマシですね。ホームレスはいるもののNPO法人などの援助もあり、物乞いに身を落とすほどの人はいないでしょう。発展途上にある東南アジアの国ではこうした悲惨な生活を強いられている住民の話はよく耳にしますが、そういう人たちから見れば日本は恵まれた国に見えるでしょうね。かつて訪れた上海でも高齢者の物乞いがたくさんいて、日本人を見ると絶対にお金をもらうまで離れませんでした。中国といいインドといい、やはり人口の多い国では格差が生じるのは仕方のないことなのでしょうね。やりきれない話です。
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4 コメント

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物乞い (おくだっち)
2009-11-30 09:41:34
子供の頃、戦争で手や足を失った方がボロボロの軍服を着てハーモニカやアコーディオンで悲しい調子の軍歌をかなで、物乞いをしていたのを思い出しました。

父親は、「国から生活できる保証金を貰っているし、10年経っても物乞いするのは甘えだから恵むことは不要」と言っていましたが、国を守るために戦い負傷した姿は、見た目に哀れと思ったものです。

その日本も高度成長により物乞いなど見かけなくなり、路上生活者も生活できる余り物がスーパーなどから大量廃棄される時代になっていますが、ちょっと複雑な気持ちにもなりますね。
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Unknown (オールドレディー)
2009-11-30 13:09:00
♠おくだっちさま
傷痍軍人ですね。私もよく覚えています。
あの当時は気の毒だと思っていましたが、傷痍軍人の年金はすごい金額だとしりました。
私の知人の90歳の男性は言われても分からないような手の負傷で、月額10万円以上だと聞いたことがあります。だからこの人の年金額は月額40万あるそうです。それに交通機関は無料パスなど色々な恩典があります。

ホームレスでもピンからキリまであるそうですが、飽食の今、食うには困らないようですね。

まあ、なんだかんだ言っても日本人でよかったと思いますね。

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初めまして。 (千菊丸)
2009-11-30 15:15:19
初めまして、千菊丸(せんぎくまる)と申します。
インドの事件・・何だかびっくりするとともに、大国インドの裏を覗いたようなかんじがいたします。
日本でもあのホリエモンのような成功者の陰には、ネットカフェで寝泊まりする「ネットカフェ難民」というものが話題になるなど、日本も貧富の格差が少しずつ拡大しているような気がします。
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Unknown (オールドレディー)
2009-11-30 17:52:22
♠千菊丸さま
初めまして。コメントありがとうございます。

この事件は日本では考えられないことですよね。発展途上国では生きてゆくためにはどんなことでもやるという極貧の人たちのすさんだ気持ちが怖いです。
それでも物乞いで生活が成り立つというのが不思議です。自分より貧しい人には施しをする人がいること、やはり仏教国だからでしょうか。
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