気温は低いけど日が照っているから家の中は暖かい。前日の大寒波が嘘みたい!
わが購読紙に毎週水曜日、五木寛之さんの『新・地図のない旅』というエッセイが連載されている。25日掲載の「一杯のコーヒーから」の冒頭部分を抜粋した。
「ある高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲んで、レジで千円札を1枚出したら、ぜんぜん足りずに恥ずかしい思いをした。税金やサービス料を入れると、それだけの値段になるのだろう。
これまでずいぶん長いあいだ、コーヒーは1杯、千円札でお釣りがくるものと思い込んでいたのである。いまでも若い人たちが集まるカフェなどでは、五百円玉ひとつでいろんな種類のコーヒーを飲めるところがあるではないか」—後略—。
この記事を読んでいたら、遠い昔を思い出した。1965年、今から59年前の話である。母と私、姉家族との5人は見も知らぬ県北の地に移り住んだ。そして熟慮の末、父の知人の勧めで喫茶店を開くことになったのである。
それは県北の地を走るローカル線の小さな駅前で、土産物店とカメラ店、小さな食堂、自転車預かり所があるだけの田舎町だった。が、タクシーで10分足らずの所に有名な温泉地があって、京阪神からの旅行客が多かった。
当時の交通機関は汽車とバス、数台のタクシーがあるだけ。汽車で来た温泉客は時間待ちにコーヒーを飲みにやってくるし、地元のお馴染みさんも増えて結構繁盛した。
高卒公務員の初任給が15,000円ほどの時代で、コーヒー1杯50円、近所の食堂のうどんやそばも60円くらいだったと記憶している。私の給料は12,000円だから高給だ。全部小遣いに、高級店の洋服、アクセサリーの宝石だのと、ちょっぴり贅沢な気分に浸れた。
1960年に友人たち4人で東京へ行った。修学旅行では未完成で上れなかった東京タワーへ。コーヒーが飲みたくて最上階の展望レストラン&サロンへ入って驚いた。足が沈みそうなふかふかの絨毯、店内の豪華さ、ウエイターのバカ丁寧な応対に、場違いな所に来てしまったと後悔した。気後れしながらコーヒーを飲んで早々に退散。が、レジでまたビックリ仰天! 何とコーヒー1杯500円、これこそ「天と地の違い」だ。今ではその店はもうないようだが…。
そして先日、東京・帝国ホテルのロビーでは、コーヒー1杯が2000円以上すると聞いて驚いた。なぜこのような価格設定ができるのか。「お客はコーヒーではなくブランドにお金を払っている。お客が満足するならば価格はいくらにでも設定することができる」という。
帝国ホテルなどの一流ホテルで「ちょっとコーヒーを…」という人はそうざらにはいない。自己満足、見栄というか、そういう場所に出入りするのはセレブのステータスの一つでもあろう。
私も40年数年前、初めて泊まったのは京王プラザホテルだ。今では格落ちしてしまったが…。それからは年に1回東京へ行って、ホテルニューオータニやホテルオークラ、高輪プリンスホテルなどなど一流ホテル巡りをしたものだ。
今はどこへ行くのもラフな服装で行けるが、昔はきちんとした服装でバッグを持ってハイヒールを履いてと…。特に都内の一流ホテルはマナーにうるさいから気疲れする。今だったら浴衣姿でうろうろできる和風の旅館かホテルがいいなあ。
コーヒー一杯1300円、もうランチなみですね。昔のランチはワンコイン1枚で、それが今では1000円でも無理です。
県北から親友が来てくれると赤穂へ買い物に行きます。私に付き合ってくれるのだから、とランチをご馳走します。たまに3人になってもご馳走するときもありますが、そうなるとランチとも言えない出費になります。それでも友人たちと遠出してランチというのは私の唯一の楽しみ。1人ではとてもできないことですから…。
それでも私は目が点に・・・(笑)
食事にお金を支払うのはできるのですがお茶代にこの値段は、それがどんなに素敵な場所であろうと後悔します(笑)
コーヒーいっぱい2000円、ランチでも2000円はちょっと躊躇するお値段
そして私もこういうところでは落ち着かず、なんだか場違いなところに来てしまったと居心地の悪い思いをするのが常です(笑)
2000円のコーヒーもスタバのコーヒーも、我が家のドリップコーヒーも、どう味が違うのかしら? 値段が高いと美味しくて当たり前、でもマズいモノもありますね。そんな時が一番腹立ちますね。
ケチなババは自分で淹れるドリップコーヒーが一番美味しいと思っていますけど…。
帝国ホテルの客は一流のセレブがほとんど、コーヒーの値段など見るはずもありません。高いものを選ぶのもセレブのステータスの一つ、私など何を買うにも先ず値段を見てからですけど…。私どもとは住む世界が違うと諦めておりますですよ、ハイ!
やはりブランド価格ですね。
家で飲むのが一番かも。
高級なカップに淹れ方にも工夫を凝らした1杯の琥珀色の液体が注がれる、香りも味も暖かさも文句無し。
でお会計が2000円。さあ此れがぶったくりか?
適正価格化?か
何事も「身の丈合った振る舞い」で納得。
「身の程知らず」で立腹
野暮は云うまい高級ホテルでの喫茶
見栄を張るにはまずお金、慎ましく暮らす庶民には、自分で入れる1杯が1番美味しいよ。