その一。新聞に「首相の一日」として、年末年始の首相の行動が事細かに書かれていた。立派な自宅や首相公邸がありながら、29日から夫婦で六本木のホテル「グランドハイアット東京」に滞在。ゴルフや映画鑑賞、ホテル内のフィットネスで運動、高級料理店やレストランで食事を、何と優雅なことだろうネ。
国民のみんながみんな、楽しい正月を迎えているとは限らない。やっとお餅は買えたがお節までは…、と厳しい年末年始を過ごした人も少なくないはず。お金持ちがどんな年末年始を過ごそうが、知らなければどうってことはない。が、新聞にこれほど事細かに報道されたらあまりいい気持ちはしない。他人の心中を推し量り、もう少し配慮があってしかるべきだろう。読んでいて腹立たしかった。ハイ、もちろん妬みですけど…。
その二。3日の新聞記事より。建て替え中の参院清水谷議員宿舎(東京・紀尾井町)の家賃が波紋を広げている。都心の一等地にありながら、3LDK(81平方メートル)は月額15万8006円、1LDK(56平方メートル)は同10万9239円と周辺相場より割安なため。地方選出議員の生活拠点である宿舎だが「格安家賃は議員特権」との批判もある。
旧宿舎は昭和44年建設。耐震性に問題があったため建て替えが決まった。2月に完成予定の新宿舎は8階建て56戸で総工費約50億円。地下鉄赤坂見附駅から徒歩数分で、複合施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」や「ホテルニューオータニ」は目の前にある。
議員宿舎とは地方選出国会議員の在京生活を保障し、議員の職務を円滑に遂行するために設置されている寮施設である。が、都心の一等地にありながら、民間相場からかけ離れた家賃の安さ。近隣で同じ広さの賃貸住宅の民間相場は月額約50万円だとか。
たしか2016年ごろに建て替えるというのは新聞で知ったが、あれから一度も新聞記事になったことはない。政府はこういうことはあまり大っぴらに発表しない。やはり多少は国民に対する後ろめたさがあるからだろうか。
その三。映画かドラマにしたら面白そうなゴーン被告の日本脱出劇。徐々に詳細が判明しているようだが、お金という権力を手にしたらもう怖いものなしか。
8日、逃亡後初めて開いた記者会見は、逃亡を正当化する主張ばかり。日本脱出の経緯は語らなかったが、なんでもこの逃亡劇に要した費用は22億円、没収された保釈保証金15億円と合わせて37億円だとか、すごいねえ。
レバノン政府がどこまでゴーン被告を守るか。レバノンの検察が「国外渡航禁止」を決めたそうだが、レバノン国内では自由気ままに暮らせる。が、世界を股に掛けた元カリスマ経営者もこれで終わり、もう昔には戻れないだろうね。
その四。7日の新聞記事より。関西電力役員らの金品受領問題で福井県高浜町の元助役森山氏(故人)が1996年、関電側が発注予定の原発関連施設の工事について当時の関電幹部を執拗にどう喝し、情報提供を迫る電話を録音した音声が残っていたことが1月6日、分かった。関電側は30年以上、森山氏に特別待遇を続けてきたとされるが、癒着を裏付ける肉声が明らかになるのは初めてだ。
これもやくざ映画を見ているような話である。なぜこんなことになったのか。関電は何十年もの間、たった一人の男に振り回され、言いなりになっていたということか。これが日本を代表する大企業とは、トップの辞任くらいで済まされる話ではなかろう。まったく情けない話だね。
家族は一切沈黙を保っているが、報道される詳細にまったく反論する気はないのか。まあ家族もいい生活をしてきただろうし、当の本人があの世では反論のしようもないか。
政界、経済界、スポーツ界果ては芸能界まで、庶民の暮らしではチョット想像外な、面妖、不可思議な出来事がまかり通っていますね。
お金」は魔物、人としての品格を引きずり落してもやっぱり菓子箱の下の小判は、魅力的なのでしょう。
オールドレデイさんのご立腹に賛同する一老女で~す
時代劇に出てくる越後屋、菓子箱の下に小判を潜ませ藩の重役に。「そちもワルよのー」というセリフは有名ですね。「天網恢恢疎にして漏らさず」、悪事はいつかはバレるのに。バレたらどうなるか、愚かにも一生を棒に振ることになって、初めて気づくのですね。
今年も野党が手ぐすね引いて待ち構えています。どんな1年になるか、ブログのネタに事欠かないなんてことにならないように願いたいものです。