つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

みんなの善意で、小さな命が救われた・・・

2007-07-06 | いい話ですね
 先日1通のメールが来た。日付は27日、私が旅に出た日に入ったらしい。それは『朱里ちゃんを救う会』代表・渡辺洋一氏並びに両親の赤石浩・千秋さんの連名で、募金協力のお礼と、帰国報告のメールであった。4月ごろにも、手術が無事にすんだという報告のメールも頂いている。
 昨年の10月26日のブログにも書いたが、朱里ちゃんは、幼稚園に通い始めて間もない昨年9月に拡張型心筋症と診断され、「延命には早期の心臓移植しか方法がない」と告げられた。国内では15歳未満の子どもからの臓器移植は認められないため、海外で移植手術を受けることを決断し、有志が集い「朱理ちゃんを救う会」が設立され、治療費、渡航費などの募金活動が開始された。そして、142,994,119円もの善意の募金が寄せられたのである。朱里ちゃんは今年1月に渡航し3月20日に移植手術を受けたが、経過が良好で、先月24日帰国し、県庁での会見で元気な笑顔を見せたというのである。
 会見で、両親は募金に協力してくれた人々に感謝の言葉を述べると同時に、「大切なお子様の心臓を提供してくれた親御さん、ドイツの方々に感謝したい」と述べたという。また、朱里ちゃんはマスクを着用し、かわいらしい声で「ありがとうございました」と話し、笑顔でピースサインをつくるなど元気な様子だったという。本当に良かった。
 こういう難病の子どもが助かるには、人々の善意だけが頼りだなんて、それに命を賭けるしかないというのは酷な話である。臓器移植を待つ子どもが現れるたびに募金活動が行われるが、必要な額に達しない場合はどうなるのだろうか。命はお金では買えないというが、現にお金がなくては助かる命も助からないというのが現状である。
 お金がなくては命が救えないということがあっていいのか、多額の費用をかけて遠く外国まで行っても、それでも命の保証はない。そんな現状がいつまでも続いていいものだろうか。今までも時を待たず失われた小さな命がたくさんある。なぜ15歳未満の子どもからの臓器移植が認められないのか、今の医学の進歩を鑑みれば、日本の医療現場でも十分可能であると思われる。日本でも15歳未満の子どもからの臓器移植ができるよう、一日も早い法改正が必要であると思う。
 先頃、宇和島徳洲会病院の万波医師が行った腎臓移植手術が大きな社会問題になり各方面で論議が交わされたが、わが購読紙でも特集記事が組まれた。賛否両論はあるが、患者側の意見はおおむね是認されたものが多かったように思う。経済的余裕のある人は国内で無理なら外国でと、フィリピンや中国で臓器を買って移植を受けている事例がたくさんあるそうだ。実際、命の危機に直面すれば、法に違反しようが、倫理がどうだなどと言ってはいられないだろう。

 昨年、このニュースが流れ、私も「救う会」のHPへリンクして「mixi(ミクシィ)」のブログにも書いた。別に募金協力を要請した訳ではなく、こういう子どもがいると紹介しただけなのだが、3歳の子どもを持つ母親から、「もしこれで募金する人がいて、何かあったとき責任がとれるのか」というコメントがあった。同じ年頃の子どもを持つ母親の言葉とも思えないそのコメントにはショックだった。その前の今井友輝くんの場合でも、「救う会」のHPの掲示板にひどい中傷のコメントがあり、掲示板の中でコメント者同士の争いが起きて削除された事例もある。それがたとえインチキであろうが、どういう使われ方をされようが、自分が納得してしたことならそれほど腹も立たないと思うのだが…。善意とは見返りを求めない無償の行為ではないかと思うのだが、何もしない人ほど難癖をつけるものらしい。あれこれ言うより無関心でいてくれたほうがどれほどいいか…。
 なにはともあれ、みんなの善意で小さな命が救われたことは喜ばしいことである。これからも元気で成長してくれることを祈りたい。
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7 コメント

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義侠心があります ()
2007-07-06 14:31:50
 レディーさんは、正義感というか義侠心というか分かりませんが、この種の精神に富んだ方です。
 日本での移植が認められないのは、どういう理由か知りませんので、私は何とも言えません。
 臓器の提出側に何等かの問題があるのか知りませんが、人道上、支障がなければ、日本でも認めていいのではないかと思います。
 不勉強で申し訳ありません。
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Unknown (オールドレディー)
2007-07-06 16:01:23
★亮さま
 変な義侠心というか、中途半端で恥ずかしいのですが、私の甥や姪が小さい時、心臓手術、小児腎臓で皆さんのお力に助けられたので、なぜか子どもの病気には敏感に反応します。
 大金が必要な病気の場合、公的機関が補助してくれるとか、貸してくれるとか、せめて何らかの助けが欲しいですね。民間レベルでは限界がありますが、昨年は千葉ロッテが今井友輝君の募金に協力してくれました。こういう団体の協力もこれから増えるといいですね。
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自分も反応します (北斗 裕二)
2007-07-07 02:07:16
オールドレディーさん
こんばんは
私も小さい時にいろいろと苦労して来たので、敏感に反応します。

法については良く分からないので、友人の議員達に聞いて見てもいいかも?知れませんね。

人それぞれ許容量によって、捉え方が大きく違いますよね。
林一歩警部の件も、いろんなコメントを読みました。
読んだ理由は、良い事も悪い事も知っておこうと思いましたので。
どんなコメントを読んだとしても、動揺する事なく、私にとって林一歩警部は、「生涯尊敬する人」に変わりはありませんね。
ちなみに昨日、大阪・梅田の阪神百貨店へ行ったので、ういろうを買ってお供えしました。
林一歩警部が喜んで頂けるかな?
普段嫁と2人では、「林君」と呼んでいるのですよ(笑)
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連投すみません (北斗 裕二)
2007-07-07 02:28:57
「林一歩警部に喜んで頂けるかな?」ですね。

自分の掲示板も以前ある事件があって、ひどい中傷のコメントを書かれた事がありました。
当時かなり悩んだ時もありましたが、すぐに全国の閲覧している方達が守ってくれたのです。
その方達には、とても感謝しています。
その後は平和になりました。
この事を良い教訓にして、これからも一歩ずつ頑張って行きたいですね。
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Unknown (オールドレディー)
2007-07-07 10:29:00
★北斗裕二さま
 世の中には色々な人がいることを、何かあるときに思い知らされますね。
 また、自分と同じ考えでなくてもそれは仕方ないことで、それなりに受入れなくてはいけませんが、心ない中傷は卑怯です。

 奥様と2人の会話では「林君」ですか、親しみがあっていいですね。尊敬できる人がいるって幸せなことですね。
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Unknown (はなはな)
2007-07-07 11:34:35
こんにちは!旅行記も、全て楽しく拝見させて頂きました(笑)!

世の中、色々なご意見の方々がいらっしゃるのは確かですが、記事中のご意見に、愕然としてしまったお気持ち、お察しいたします。ネットは特に、相手の顔が見えないからと、露骨に批判・非難等をされる方もいらっしゃる様な気がします。あまりお気になさらなくても良いかも?

人の命を救うという件に関して、思いうかぶのは、故マザー・テレサの活動です。あの精神が、世界中の医師・とりまく人々にあって欲しいものだと思いますが・・・。なかなか聖人になれないのも人間ですかね(苦笑)?
いずれ、ひとつの小さな命が救われて、良かったですね!健やかな成長を願いたいものです!

七夕の本日、こちらは晴天です。上記の件も、願いとして、天に祈りたいです(笑)!
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Unknown (オールドレディー)
2007-07-07 11:56:02
いつも読んでいただいて有難うございます。
今朝の新聞に、米で移植医療の外科医として活躍している加藤友朗教授が、「移植病棟24時 赤ちゃんを救え!」という本を出版し、乳幼児移植医療体制の整備を訴えているという記事がありました。
日本でも超党派議員の間で論議されているとは聞きますが、ともかくドナーがいなければどうにもなりません。
日本ではまだまだドナーに対する理解が深まっていないそうで、この医療体制が実現するのは先のことでしょうね。
ちなみに私は「献体」登録をしています。死後献体ですから命を救うことにはなりませんが、それでも医学の発展にこの老いさらばえた体が役に立ってくれるなら本望です。おこがましい考えですが…。
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