痛いの痛いの飛んで行け！・・・

　たたみ１畳もないこの狭い所に自生するオニユリ。葉の付け根にムカゴ（零余子）と呼ばれる黒い実をつけている。オニユリは種を作らずムカゴを作る。このムカゴが地面に落ちて育っていくそうで、花が咲くのは早くて２年後、普通は３～４年とか。どうりで毎年は見られないはずだ。昨年は２本だったが、今年は８本も…。毎年、時期になるとこの辺りを見回して、花が咲いているとうれしくなる。




　先月また馬齢を重ねた。最近は朝起きると肩が痛い、手首が痛い、腰が痛い、足が痛い、と痛い痛いづくし、まるで老の坂を転げ落ちるがごとき有様。なのに気持ちは何十年経とうが昔のまんま、このアンバランスな状態を如何せん？　老いた自分を直視し、現実を受け入れればいいのだが、往生際が悪くて未だその境地に至れない。ああ、イライラするッ！

　先月の始め、内科・整形外科の３ヶ月ごとの定期検診で病院へ。内科では血液検査、尿検査、心電図の検査。整形外科では骨密度測定と大腿骨のＸ検査をした。血液検査表にＨ・Ｌが表示されている項目が３つあったが、どれも基準値から大きく外れていない。幸か不幸か、内蔵はどこも悪くないということのようである。
　骨密度測定は、年齢的に大幅な数値回復は無理で、今の状態を維持することが目標だ。今回は腰椎・大腿骨とも１ポイントずつ上がっていた。また大腿骨のＸ検査は異常なし。だが、骨折手術で使用した金属のズレによる筋肉痛は相変わらず、昨今は痛む範囲が広がってきたように思う。
　以前から時々、市販の解熱鎮痛剤「ロキソニン」を使用しているが、この薬は薬剤師がいる薬局でしか買えない。ネットで買おうとすると、担当医か薬剤師の販売許可が必要とかで、あれこれ質問されるのが面倒で、整形の担当医にお願いしたら「ロキソプロフェン」という薬をくれた。これは胃粘膜への負担があるから胃薬とセットで飲むようにと言われた。
　
　６月の半ば頃、足の痛みにやむなくロキソプロフェンを服用した。その翌日、足に違和感があり、見ると足首と足の甲が腫れている。いつもなら血管が浮いて皺だらけのガリガリの足が、なんと丸々と太った赤子の足のようにプクプクしている。その時は、まさかロキソプロフェンのせいだとは思いもしなかった。
　先日の検査では腎臓も、また尿検査も異常なしだ。１週間近くも腫れが続くと、さすがに気味が悪くなった。とりあえず関連サイトで調べてみたが、納得いく説明は得られなかった。
　あちこち検索して、やっと「高齢者の足のむくみ」という記事を見つけた。そこには「高齢者は解熱鎮痛抗炎症剤や降圧薬などを服用することで足がむくむことがある」と書いてある。降圧剤はもう何年も服用しているが足がむくんだことはない。が、思い返してみると、たしかに鎮痛剤の服用を止めたら、徐々に腫れが引いていったように思う。となるとやはり解熱鎮痛剤の服用が原因ということか。あれ以後、ロキソプロフェンは飲んでいないから分からないが、次はよく観察することにした。
　ロキソプロフェンは腎臓への負荷が比較的大きな薬剤だというから、むくみや腫れの副作用があっても不思議ではなかろう。それに、これまで服用して何ともなかった薬でも、加齢により体力と免疫力が低下していると、副作用が現れやすいという可能性は否定できないという。ワクチン接種も、「これまでは何ともなかったから４回目も大丈夫」とは言い切れない。「後悔先に立たず」だ。迷ったときは止めたほうがいいよね。