いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

シャープの存在 その2

2012年01月04日 | ピアノ・音楽

 もう一つ、同じくプレリュード、フーガと変奏Op.18のプレリュードで、♯がついているものの、なくても自然なのでは、と感じるところがありました。23小節目のはじめのほうで、上の楽譜で○を囲んだところです。ここのファ(F)は♯をつけて弾くのですが、ナチュラルにしても自然で、先ほどの4小節目と同じくちょっとおどろおどろしい雰囲気が出せてぴったりなのではないか、と思いました。しかも音源、先ほどの4小節の例では、あきらかにファ(F )に♯がついていましたが、こちらの場合はファ(F)に♯がついているのかどうか、ひょっとしたらついていずにナチュラルになっているのでは、とも思えてきたりもします。

 上のピアノのYoutubeでは1:50、下のピアノとハーモニウムのYoutubeでは1:20時点の、楽譜のまるで囲んだシャープの部分に注目です。ちなみに同じ小節内の最後のところはちゃんとナチュラルになっているので(○で囲んでいます)、そこのナチュラルを引き立てるためにシャープのままになっているのかもしれませんが。このシャープはその後のどっしりした世界の前にさす一瞬の光、きらめきのような気がします。


シャープの存在 その1

2012年01月04日 | ピアノ・音楽

 久しぶりに楽譜を載せようと思います。

 フランク作曲のプレリュード、フーガと変奏Op.18のプレリュード、音の響きを聴いたり、音の動きを感じ取ったりする余地があるぐらいゆっくりゆっくり練習しました。この音に重なっている音はこの音、また、この音の次に来るのはこの音になるんだな、と、流れや響きを聴きながら練習したら、間違えにくいし覚えやすくなるだろう、と思ったからです。どうもこのプレリュード、練習を始めて以来、練習した、という実感がずっと持てない状態でした、弾くと同じところで間違えるし、どうして間違えるのか訳が分からないし、間違えたくないのに間違えるという悪循環からも解放されないもやもやした感じでした。しかし、ゆっくりゆっくり練習をしたら、やっとそのもやもやが解消された感じがしました。このような流れになっているからここにこの音が来るとぴったりなんだ、と思えるところがいくつかありました。転調も面白いです。ゆっくりと転調しているところもあれば、一小節単位で激しく転調しているところもあります。本当にここまでよく考えたものだと思います。作曲家はえらい、と感じる瞬間。そのように感じられるときは練習も楽しいです。このように弾きたい、というようなイメージもわいてきます。まだまだぎこちなく、思うようには弾けないのですが。

 しかし、いつもぴったりとここにあてまはるべきだ、と断言できそうな音が来ているから、曲が素敵なのだとは限らないかもしれません。ちょっと意外でずれたような雰囲気になっているところが、面白いところもあるような気がしました。そういうところは実は私がよく間違えるところでもあります。たとえば上の楽譜の4小節目のまるで囲んだところは♯がついた状態になっていますが、♯がなくてナチュラルになっていても、この曲の雰囲気に合うような気がします。むしろナチュラルのほうが、おどろおどろしくてどきどきしそうな雰囲気がでてきそうな気がするのですが、ここでは♯がついたままで、さらりと流したような状態になっています。下のyoutubeでは、0.15時点です。ここでナチュラルにしないことによって、その後を引き立てているのでしょうか?

 楽譜にいちゃもんをつけるなんて、態度の悪い弾き手かもしれません。しかも細かそうなところだし(汗)しかし、そのような疑問を見捨てないことによって曲の特徴や魅力を実感できることもありそうな気がしています。というわけで、はてな記録です。