伊予大野家・伊予離散前の状況

伊予大野家は承平五年（935年）に始まった「承平・天慶の乱」に呼応し発生したとされる「藤原純友の乱」
の討伐に参戦し、伊予國喜多郡に土着した一家とされます。八多喜から宇津へ勢力を拡大しし、後に小田に
展開し、更に久万地方に勢力を拡大し、久万・大徐城を本城とし自らの支配地に50近い枝城を配置して伊予に
於いては土着豪族として守護家の宇都宮家や河野家から独立した鎌倉・室町幕府被官として繁栄していました。

時代が下り、織田信長の出現により四国征伐が木下秀吉により進められ、伊予の宇都宮家・河野家やその配下の
支城は天正13年に総下城となり伊予人の一大離散が始まりました。

総下城前の伊予大野家の状況は

　大野家惣領
　　　　　　　大野紀伊守利直（直家）大徐城主

　　利直弟
　　　　　　　大野（尾首）近江守直好【大野尾首家】（尾首城主）

　　利直弟
　　　　　　　大野（城戸）直泰【大野城戸家】　小田城戸城主

　　利直弟
　　　　　　　大野（冨永）美作守

　　利直娘婿
　　　　　　　尾崎丹波守


　　　利直嫡長男
　　　　　　　　　大野安芸守友直(直森）【夭死】

　　　利直庶長男
　　　　　　　　　大野直秀（隆直）[冨永傳兵衛]　　後村上武吉の食客へ
　　　　　　　　　　　　　黒田藩大野三兄弟家元祖
　　　　　　　　　　　　　屋代島大野家元祖
　　　　　　　　　　　　　屋代島今元家元祖
　　　　　　　　　　　　　徳山藩大野家元祖
　　　利直嫡男
　　　　　　　　　大野直澄(橘兵衛直澄）橘城主
　　　　　　　　　　　　　大野立花家（橘・中居谷　冨永）元祖

　　　利直娘婿
　　　　　　　　　土居方玄・通匡【大川村・土居家】

　　　利直庶男
　　　　　　　　　大野近江守直吉

　　　利直嫡二男
　　　　　　　　　大野山城守直昌（直重）　大徐城主
　　　　　　　　　　　　　大坂天満・天野屋利兵衛家元祖
　　　　　　　　　　　　　彦根藩　大野家元祖
　　　　　　　　　　　　　上川村　大野家元祖
　　　利直嫡男
　　　　　　　　　大野直光　【伊賀崎大野家】伊賀崎城主
　　　利直庶男
　　　　　　　　　大野上総介右衛門大夫直之【菅田大野家】宇津・大津（大洲）城主
　　　　　　　　　　　　　伊予加藤藩大野家元祖
　　　　　　　　　　　　　土佐各村庄屋大野（小野）家元祖
　　　　　　　　　　　　　江戸老中佐倉藩主土井勝利家家臣大野家元祖
　　　　　　　　　　　　　紀州徳川頼宣家家臣大野（菅田）家元祖

　　　利直息
　　　　　　　　　大野（東）筑前守直房　　【東大野家】

　　　利直息
　　　　　　　　　大野直則　【一ノ木大野家】

　　　利直息
　　　　　　　　　大野直周（後継兄直澄立花家）【総津大野家】総津城主