散策の途中でみつけたシーサー。
これじゃ魔物は歓迎されていると錯覚するのじゃないかと心配したら、壁にそら恐ろしい顔をしたシーサーがあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昨日、雲の切れ間の陽射しに誘われて散策に出た。
帰校途中の数人の学童にあった。
何人かの男の子に「こんにちは~」と声をかけられた。
ほのぼのとした気持ちになり、足を延ばした。
途中、広い公園のグランドでサッカーに興じている子供たちに見入っていた。
突然、ボールが大きく逸れて足元まで転がってきた。
ボールを取りに走ってくる少年に投げ返してやる。
「ありがとうございます!」
少年は大きな声でいうとピョコンと頭を下げた。
思わず顔がほころんだ。
沖縄に住みついて27年。
あのころ感動した景色や風習、そして人情までも今では当たり前になってしまった。
沖縄に来た当初、数々の「沖縄の人情」に触れた事などを思い出した。
記憶にあるものだけでも書き付けておこうと思い立った。
赴任直後の頃、何もすることがない土・日にパチンコに通った時期がある。
ある日、2,3時間遊んで帰宅するとポシェットがない。
夏だったので、ポシェットには財布、キャッシュカード、鍵、運転免許証、預金通帳、名刺入れなどをまとめて入れていた。
パチンコ台に忘れたのではないかと、慌てててパチンコ屋に戻るがないという。
一日の足跡を辿り、心当たりに電話を掛け捲ったがどこにもなかった。
財布を入れたのが失敗だったと深く後悔した。
夜11時過ぎ、パチンコ屋から電話が入った。
「ポシェットが届いています、失くされていませんか。どういう形ですか。何が入っていましたか」
と根掘り葉掘り聞かれる。
「間違いありません。あなたのポシェットです。店で預っていますから事務所に取りにきてください」
「どうして私の電話番号がわかったのですか?」
「申し訳ありませんが、バッグの中を見させていただきました。名刺入れの中にたくさんの名刺がありましたから、それが持ち主だろうと思いました」
すぐに、家を飛び出した。
店内は真っ暗で事務所の明かりだけがみえた。事務員は中年の男だった。
「中味を調べてください。現金は合っていますか」
貴重品ばかりだ。何ひとつないものはなかった。
「車の屋根の上に置かれていたそうです」
車を出るとき、手に持っているものを車の屋根に置いてあれこれすることがある。
そのとき、忘れたのであろうと合点した。
丁寧にお礼を言って事務所を出た。
あの夜は星空がきれいだった。
沖縄 ブログランキングへ