大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

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インプラント臨床と総義歯の接点⑥

2007年09月20日 | Weblog
相変わらず無礼なトラックバックを勝手にする輩がいる。
勝手にトラックバックしても、私とは無関係で、そこで紹介されている所と同レベルと捉えられるのは、甚だ心外である。

私のレベルはそこまで低くない事を明言しておく。
なので勝手なトラックバックは全て削除させて頂く事を明言しておく。

では、本論に入ろう。

では、私がお勧めする印象法を言及しないと卑怯の謗りを免れないと思うので述べておく。私のお勧めは矢崎式咬座印象である。本当に良く考えられていると感じ入ってしまうのは、金属床にする時は先にフレーム完成してしまい仮床排列咬座印象時に既に入れてあるのである。おそらく矢崎正方先生はマテリアルの差による咬合力の掛かり方の差を見抜いておられたに違いない。凄い方だ。存命中に教えを乞いたかった。

咬座印象は出来るだけ完成義歯に近いマテリアルで行うのが正しい。つまり換言すれば全力をかけて1回義歯を完成してしまい、バリバリに調整して咬める様にしてシリコーン印象材で一層リベース印象してDTに内面をレジンで置き換えれば良いのだ。普通のDRが開眼するのに一番確実で早い方法だ。ただしそれでも技工上の精度や生体側の問題で調整は必須である。これだけやっても私には無調整義歯は出来ない。私レベルでは無調整は遙かな目標である。いつかは無口蓋義歯とともに到達してみたい。

印象については以上が私が注意を払って欲しいのに他で殆ど述べられていない事である。とにかく完璧に骨体を写し取る事。方法はそれぞれのDRの好みで良い。私は矢崎信者で咬座印象を採用しているだけだ。

3、咬合採得について

 1と2のステップをちゃんと習得しここまで来れたなら、いよいよ顎位設定である。ここには科学的答はない。患者の快適な位置が良い位置なのだ。高いより低い方が受け容れられ易い。これは肝に銘じて欲しい。総義歯に目覚めて熱心に成ったDRは、必ずこの罠に嵌る。私もそうだった。そんな時は患者に教えて貰うのがベストだ。素直に謝り聴く事だ。

 色々の臨床基準目安は成書に譲る。私が重視しているのは嚥下である。咬合採得出来たなら、その位置で排列して貰い試適時に水を一口含ませて飲んで貰う。この時に患者に教えて貰うのである。

 これで分かると思うのだが、実は私自身はロウ提による位置決めを全く信用していない。余りにも人工的なものが口の中に入っている状態で決定してしまうからである。すなわち違和感たっぷりな状況で咬み合わせても信頼出来ないと言う事なのだ。だから人工歯排列試適時に本当の位置決めと考えている。

では高過ぎたらどうするか?下顎臼歯の人工歯を全部外してロウを盛って採り直し、又並べ直して貰って確認している。これで何とか上手く行く。最後に必ず咬座印象して終了するので、全ての誤差がこれで補正されていると信じている。私にはこれがベストと感じている。他にあるならばそれで良い。

この時にデンチャースペースすなわち補綴されるべき空間が判明する。これを咬合器上で診るなら、始めてインプラントをどう植立し、どう補綴しようかが診えて来るはずである。何本必要か?どこの植立しようか?全て分かる。真のトップダウントリートメントであろう。ただ顎提に植立出来るだけ植立するのとは、おのずから差が大きく出るのは当然であろう。

尚、排列試適については前歯から小臼歯領域にかけては審美で決める所なので、その患者の好みに大きく左右されDR側では如何ともし難い面がある。DR側でこの方が良いと分かっていても、ずれた個性的排列を望む患者にはそれに合わせる以外ない。と言ってロボットの様に完全に左右対称は全く勧めない。一目で作り物と分かるのははっきり言ってダサイ。世界的DTのゲラーも左右完全対称は笑って相手にしない。良く覚えていて欲しい。自然界に100%完全左右対称は存在しない。真理は、調和の不調和、不調和の調和である。

患者の欲する歯の並びが判明すれば、それを支えるインプラントポジションも自動的に決まる。軟組織をどこまで再生させるかも決まるであろう。やはり完璧なインプラント治療を支えるのは義歯の腕なのである。

*参照:http://www.km-implantcenter-matsumotoshika.com/

もし私のこの文章がお役に立つなら、是非プリントアウトして順番通りに読んで頂きたい。
もうあと少しで、このシリーズも終わります。