大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

松元教貢歯科医院は骨が不足で骨造りしても腫れ痛みのとても少なく早く治せる方法をしてる即時荷重インプラントパイオニアです。

インプラント臨床と総義歯の接点⑧

2007年09月22日 | Weblog
今日の内容が佳境である。
歯科医療技術は、ハンズオンで修得すべきものなので、是非をメンター見付け、見学して手取り足取りで教わって欲しい。
私で良ければ、幾らでも協力する。
患者さんを救ってくれる同志を、心から求めているからだ。

では手技を詳細に明かそう。

両手の親指と人差し指が命である。これを歯列弓の側面に沿わせて当てて触知する、これだけである。もっと具体的に言おう。親指と人差し指を歯列弓の形位に広げる。それを口腔内に入れ義歯の人工歯の側面の咬合面近くに当てるのである。さらに残りの手指は義歯を安定させる様に挟み込むともっと良い。こうすると当然DRは両手が塞がってしまう。ここでアシスタントに全顎用の咬合紙を前からちゃんと入れてもらって、咬んでもらい触知するのである。ちなみに指先は6番辺りまで届いていれば充分である。

これを患者を座位にして、DRとアシスタントは立ってやるのである。ヘッドレストは可及的に起こすのが良い。食事時に近いのがベストである。始めは弱い力で早くタッピングしてもらい、徐じょに力を加えていく。せめて食いしばりまでの4段階位は調整して欲しい。これを触知しながらやるのである。そうするとどこが当たっていて、どう動いているのかがとても良く分かる。その動きを減らす事を考えて調整するのである。

この時の削り方であるが、バリバリ全て削りとってはいけない。強く濃いマークが出ていて、咬合紙の抜けが強い所を削る事から始め、弱い薄い所は残す。咬合紙は厚みがある方がやり易い。わたしは赤・青両面のものを用いている。これを光に透かし見れば何処が強い当りか良く見える。これをやって、全体的にバランス良く当る様にして行くのだ。

多分最初は要領が摑めず難しいはずだ。特に弱い力での早いタッピング時が1番難しい。義歯の動きはDRの指で出来るだけ封じ込めて、純粋に咬合面の当りが分かる様にすると言う概念を理解して欲しい。患者には出来るだけ咬もう咬もうと言う意識は持たさせず、ただひたすら開閉運動をやり易い所でタッピングして貰うのである。顎は引いてやらせるのが良い。

バランス良く当って来ていても、咬合音が鈍っているものは床の適合をもう一度見るべきだ。PIP等で良い。患者が何処かで不具合があって、遠慮して咬んでいるかもしれないからだ。それでも尚、音が鈍い場合TMJの問題を内包している可能性が高い。この場合は、始めから説明しておき調整が長期に渡るかもしれない旨を理解して貰い、協力を仰ぐ。落ち着くまでのフォローが重要である。

必ず、装着後翌日に又精密に調整する。調整量が多かったら、余り間を空けず来院させた方が良い。翌日の調整は装着時と同じ位重要視して欲しい。目指す状態は、適合良く安定した床でカンカンカンとリズム良い音でバランス良く咬め、咬合接触点が左右均等に小さい点で散らばっている事である。

この手技を修練を積んで是非習得して欲しい。百万の味方を得た思いがするであろう。そして、このやり方を全ての補綴物の調整に用いて欲しい。勿論インプラント上部にも同様である。

わたしが述べた①~④のポイントをこの手技で達成出来れば、目的は果たされる。

私が強調した所の本質も血肉と成って理解されるであろう。実践しかない。素晴しい事に臨床経験20年しかない私が17年以上何もいじらない難症例の総義歯患者を治しているのだ。TMJがあり顎の吸収はバランスが悪く、舌も形態が悪かった。治療用義歯で全てを解決し、その情報から最終義歯に移行した。

私は前にも言った様に、治療用義歯も通常の作り方でするのが良いと考えているが、患者が痛みが強い場合仕方がないのでT-コンデしている。厚みが重要で余り厚くし過ぎてはいけない。これを丹念にやり粘膜の治癒を待つ。ひどい入歯をしていた場合傷付いている事も多いからである。その場合はまず粘膜から治すのが正しい。入れられなければ始まらないからである。

ちなみに総義歯になるとTMJは有り得ないと言う暴論が、かつて存在したが完全に嘘だ。これは理論でそうなる筈だと言う思い込みで、物事を診るのに危険極まりない考え方である。常に現実に起きている事から考え抜く習慣を身に付けるべきである。我々の発想は100%ではないからである。我々の考えの到らない点を教えてくれる意味でトラブルは、本当に有難い師である。真摯に受け止め考察するのが良いであろう。

従って、ここまで述べてきた私の自論はあくまで我流なのであるから,100%信じ切っては絶対にいけない。この事は重要なので決して忘れないで欲しい。私は自分の経験上知り自分にとって正しいと信じているものを延べて来ただけで、それがそのまま他のDRの解決に成るかどうかは完全に保証は出来ない。実際の現象こそが絶対に正しい。そこから発想すべきである。そしてもし良かったら、是非私にも教えて欲しい。私も又自分自身の未熟な所を知りたいからである。

ここまで滔々と持論を述べて来たが、この論文が若い志あるDRの一助となれば幸いである。

*参照:http://www.km-implantcenter-matsumotoshika.com/
何度も公言しているが、有志にはオペ見を幾らでもして頂いている。
是非お越し頂きたい。
全ては患者さんの為、1発全治をお見せしよう。

PS,単なる嫌がらせににしか見えない下品なコメント、トラックバックを入れるのは止めなさい。
全て発見次第削除します。