のり屋のバーサン日記

落語に親しみ、犬猫と和む…
何でもないけど、めでたい毎日

おぼろ月に輪舞する子供達

2010-08-07 22:00:46 | 大好きな絵
表紙画にハッとして、
衝動買いしました。

『おふくろの夜回り』
 三浦哲郎・著(文藝春秋刊)

表紙画の作者は、
山口薫(1907~1968)。
洋画家。
(ちなみに男性です)

1950年代の一時期、
この人の作品を、
日本中の画商が欲しがったそうです。

東京芸大の教授も務めていました。

この山口薫、
のり屋のバーサンの父方、母方、両方の祖父の
従弟(いとこ)です。

特に、母方の祖父は年齢が近かったこともあり、
子供の頃から、
「カオちゃん(山口薫)」
「カナちゃん(祖父のニックネーム)」
と、呼び合う仲良しだったとか。

バーサンの母なんぞ、
幼い頃、自宅に豊富にあった
山口薫のデッサン画を切り抜いて、
ノートに貼って遊んでいたそうな

な、なんちゅうことを…
バブル期には、
1号サイズ、1000万円の値段がついたという
画伯の絵を

まぁ、そんな話はどうでもいいとして、、、

山口薫が残した数ある作品のなかで、
バーサン個人的には、
この表紙カバーに使われている

『おぼろ月に輪舞する子供達』

が、いちばん好きです。

「この世」と「あの世」の境い目のような、
光に満ちた世界。

手で描いたのではなく、
魂が描いた絵。

魂が直接、絵筆を持って描いた絵。

実際、この作品を最後に、
山口薫は、この世を去りました。

今も山口薫作品が語られるとき、
この『おぼろ月…』が真っ先に登場します。

遺作が最高傑作になった

これは、ありそうで、
なかなかないことだと思うんだな。

この表紙カバーには、
さらに薄紙がかけられており、
『おぼろ月…』の作品世界が
たいせつに扱われています。

装丁家さん、わかってらっしゃる

三浦哲郎氏のエッセイと表紙画が、
どのようにリンクするのか……

それは、これから読みたいと思います。

ところで。

祖父から聞いた「カオちゃん」話で、
バーサンが影響を受けたことは、、、

風呂敷ストール

山口薫は気に入った柄の風呂敷があると、
ストール代わりに首に巻いていたとか。

バーサンも20代の頃から、
マネッコしています。

風呂敷選びのポイントは、
「シルク100%」で「首に巻ける柄」かどうか。

唐草模様じゃ、
「東京ぼん太」になっちゃうからね
(↑話が古すぎ…)

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