啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「フキノトウ」

2011-12-05 08:30:16 | 山野草

気象予報士は「寒い」「乾燥する」など激しい表現をする。この人たちも“面白さ”“視聴率”など求められているのだろう。日々の気象の変化は別にして紅葉のスピード、浅間の冠雪、花の開花時期、木々の芽吹きの準備など何か暖かさを感じる。

仕事をしていた頃には自然の移ろいをじっくりと見ることが無かった。今は小さな自然の変化も新鮮。これから、雪に埋もれる可能性が高いトキの島でフキがしっかりと花芽(フキノトウ)を膨らませていた。家に戻って畑の隅に植えてあるフキを見ると、乾燥地帯で気候もトキの島に比べ温暖な群馬でも、小さな花芽を持っていた。

“フキ”はキク科フキ属の多年草で日本原産種だという。茎は地上に伸びず、地下茎として横に伸びる。キャラブキや煮物で食べる部分は葉柄。「フキノトウ」は花茎ということになる。水辺や湿気の多い林の縁、田畑への水路脇などで良く見る。この個体はトキの島の柿の果樹園脇で撮った。

花茎は芽吹いたばかりで、膨らみを増したところ。スキー場にいく沼田市辺りの道の駅、食料品スーパーなどで新春早々に販売されている。これは栽培されたものだろう。一方で、自然の中でもしっかりと芽吹きは始まっている。フキノトウを今の時期に見るのは初めてといって良いほど。今年の展開が例年より早いのか、遅いのか判らない。それでも何だか、早過ぎるような気がした。

山菜として好んで食べられるフキ、フキノトウ。地下茎には毒性があるという。また、フキについても灰汁抜きをして食べるのだそうだ。フキノトウを食べる時期は新芽から花が咲く直前まで様々なようだが、私は芽吹いたばかりで膨らんだ頃が香りが強く、美味しいと思う。
コメント
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