啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「シラネニンジン」と「ミヤマウイキョウ」(至仏の花5)

2011-09-05 08:36:33 | 高山植物

見分けが難しいセリ科の花に再びチャレンジ。“今度こそはシラネニンジン!と思って撮ってきた写真を保存しようとしてよく見ると、葉の部分が微妙に違う”。両方ともニンジン状の葉で、根出葉だがミヤマウイキョウのほうが細かく切れ込み、コスモスに似た格好をしている。自生している場所も少し違うようだ。

「シラネニンジン」はセリ科シラネニンジン属の高山植物、多年草。日光白根山で初めて採取され、葉の形がにんじんに似ているのでこの名がついたようだ。オヤマ沢田代のやや湿った草原、木道沿いにもあちこちに咲いている。地味な白い花をつけ、草丈は風が当たる場所では15センチほどと低いが、木道の陰で風邪を避けられる場所では3,40センチになる。

「ミヤマウイキョウ」もセリ科のシラネニンジン属。高山植物。小至仏から下る時“コンパクトにまとまったシラネニンジン”と思って写真を撮ったが、別の種類と判明?した。葉の切れ込みが細く、深くなっておりコスモス状。自生している場所も、ニンジンが草原でやや湿った場所なのに対し、ウイキョウは同じ高山でも砂礫地や岩の多い場所だという。良く見ると写真の場所も岩の多いところだった。香料のウイキョウ(フェンネル)に葉が似ており、高山の岩場に咲くことから名がついているという。

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「イワイチョウ」(至仏の花4)

2011-09-04 08:26:29 | 山野草

今、4日の8時44分。8チャンネルの番組を見ながら、ブログを進めている。日本が低迷している原因の演出者は①政治家(職業政治家?)②テレビ③高級官僚ーーー。政治ネタのテレビ番組をイライラしながら見ていて思う。“何で2世議員があんなに多いの!”“評論家の「私が正しい」調の無責任な解説と論評”“実力(取材)不足のキャスターの歯が浮くようなコメント”“ワンパターンの責任追及”・・。怒りながら見てしまう??

「イワイチョウ」は亜高山から高山帯に咲くミツガシワ科の多年草。名の由来となった緑色で丸く、縁にノコギリ目の入った葉。イチョウの葉に、それほど似ていない様な気がする。花茎を伸ばし数個の白い花を着け、その高さは20-40センチ。落ち着いた静かな花だ。

大分前だが、和田小屋から苗場山に登った時、上の柴ー中の柴辺りの小さな湿原に群生していたのが記憶に残っている。花の季節が終わりかけているのだろうが、肥えていた苗場のものと比べ、至仏のイワイチョウは20センチほどで小振りだった。
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至仏山の花3「ヒメシャジン」

2011-09-03 08:51:59 | 山野草
大雨による畑の水は引いたが、結構強い風と時折の雨が続いている。四国に上陸した台風は、関東直撃は免れたが、今度は北上して実家のあるトキの島方面に向かっている。収穫期が近付いている稲に影響を与えなければいいが・・・・。

「ヒメシャジン」はキキョウ科の多年草で高山植物。草丈は20-40センチ。長さで1・5センチほど、花径が1センチほどの小さくて可愛い釣鐘形の紫色の花を下向きに連ねる。小至仏に向かう草原の辺りから目立ち始め、至仏山山頂までの間にいっぱい咲いていた。

尾根沿いの登山道脇にも多く咲いており、この花にピントを当てて、燧ケ岳や越後三山をバックにした写真を撮りたいと思ってチャンスを伺ったが、残念ながら実現しなかった。小至仏と至仏の間で撮った写真だが、周りの人が見ると“何やってんだ、あのおっさんは”と言われるぐらいに、這い蹲ってみたのだが・・・。この程度だった。したの写真はサイズを大きいままで掲載したので、再掲載しました。



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至仏山の花2「イワショウブ」

2011-09-02 09:06:17 | 山野草

天候がしばらく回復しそうに無いので、台風が来る前にと思い大根と葉モノ野菜の種を蒔くための畝作りをしたが、大雨で田んぼ状態となり、水の中に沈んでいる。今日も降り続きそう。

「イワショウブ」はユリ科の多年草。亜高山帯の湿原など、本州の日本海側に多いという。至仏ではオヤマ沢田代から小至仏への木道脇にポツポツと咲いていた。周囲の草より高く花茎を伸ばして良く目立つ。花が開く前は少し赤みが買っているが、開花する頃には白が優先する。地味な花だが何だか気にかかる存在。花茎の上部から花柄に書け腺毛がありネバナバした液を出す。小さな虫がくっつくことからムシトリゼキショウの別名もある。草丈は20-40センチ。

ユリ科とは思えない花の姿(別の分類もあるようだ)をしており、ニラやラッキョウの花などにどこか似ている。根生する葉の形がアヤメの葉に似ており、先が尖って10-20センチ。ハナショウブの葉にも似ているから?この名がついたのだろう?
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至仏山の花1「タテヤマリンドウ」

2011-09-01 07:59:32 | 山野草

花(植物)の種類がなかなか覚えられない。覚えたつもりでも直ぐに忘れる。種類が特定できないと図鑑やネットで調べる。ところが、かえって難しくなるような専門用語も多い。“根生葉(地面にくっつく状態で立ち上がらない葉”“越年草(秋に発芽し、冬を越して花を咲かせ、種子を残す)”・・・など。当ブログで勝手に使っている「草丈」はその植物の根元から花までの高さのこと。「花径」は花の直径のことです。今日から、至仏山に咲いていた花を何種類か紹介してみる。

「タテヤマリンドウ」はリンドウ科の“越年草”。高山植物でハルリンドウの変種とされている。一般的な開花の時期はもう少し早いのではないか(6-7月?)と思う。至仏山の小至仏に近い草原では8月末に数株がみられた。笹を追い越して花茎を伸ばしているので“草丈”は15センチほどになるのではなかろうか。5弁の青紫色の花が可愛い。“花径”は1センチ強。ハルリンドウの高山型変種という。

今年の春にフデリンドウと良く似ているハルリンドウをかなり熱心に探したが、見つからなかった。コケリンドウを丹沢で撮ったので、春のリンドウ4種のうち残すはハルリンドウのみ!!
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