『刺客』の読み方は普通『しきゃく』『しかく』と読む。『せきかく』と読むのは漢籍に長けた人だろう。刺客の表現を変えれば暗殺者だ。余り感心した呼称ではない。『刺客』を送り込んだのは2005年の郵政解散・選挙が始まりだ。自民党議員で郵政民営化関連法案に反対した連中は小泉首相が郵政解散する筈がないと高を括っていたのが、解散が現実となって慌てふためいた。長年政治に携わっているのに小泉の性格と明日をも見通す目もない盆暗だったのが天下に証明された。自民党の公認を得られなく自民党を離党した候補者を倒す為に、小泉自民党執行部が送り込んだ刺客が郵政改革反対の候補を葬った。小泉首相は刺客という言葉は使わなかったがマスコミが『刺客を送り込んだ』と取り上げたので一躍国民が注目するようになった。刺客が効果を上げた。広島県6区の亀井静香に当時人気があったホリエモンこと堀江貴文を刺客で送り込んだ。結果は11万票取った亀井が勝ったが、縁もゆかりもないポット出の堀江が8万票も取ったので大苦戦だった。東京都10区の小林興起は新党日本で立候補、刺客の小池百合子が11万票、鮫島5万、小林はたった4万で落選した。くのいち刺客小池に討ち取られた。その後の小林の廊下鳶振りはご存知の通り、今でも迷走を続けている。民主党鬼オコゼ輿石の地元、山梨1区から民主党から逃亡して日本維新の会から出馬する小沢鋭仁に対してオコゼが刺客として斉藤勁(神奈川県が地元、比例南関東)を擁立することに決めた。野田も「是非やって欲しい」と言ったので意見は一致していると記者会見で述べた。輿石と小沢は山梨で選挙を巡って争った経緯がある。オコゼは憎き小沢の野郎を成敗するような気分だろう。『刺客』を立てるのであれば誰でもいいと言う訳には行かぬ。腕に覚えがあって、それなりの知名度も必要だろう。この程度では共倒れになって自民党が漁夫の利を受けて『ご馳走さん』にならぬか。今の民主党や汚沢の生活第一が『刺客』を立てる余裕があるだろうか。現有議席を守るのも儘ならぬ、体たらくだ。沈み行くドロ舟から小型のドロ舟に移っただけだ。12月4日より『目糞鼻糞を笑う』汚い戦いが開始される。写真はイチョウ並木の黄葉の映り込み、ホテルニューグランドのガラスに。